音楽メディアあれこれ


昔は「音楽を聴く」と言うことになりますと、普通はLPレコードであったのです。それとあとは、せいぜいFMラジオでありました。昔、学生時代はお金もなくて、たまにレコード(LPレコード)を一枚ずつ買っては、それを何度も聞いていました、FMも殆ど毎晩エアチェックしていました。

それはたかが20年やそこら前の事ですが、今や本当に多くのミュージックメディアが存在し、回りに溢れています。一枚のLPを大事に何度も聴いたような時代ではもう無いのかも知れません。また一方、「音楽を聴く者」としては、そのメディアの選び方が、その人のライフスタイルを決めてしまう要因になることも有るでしょうね。

そこで、若干回顧的記述も含めながら、身に回りにある音楽メディアを私なりに考え直してみました。


私自身に限って言えば、やはりその変遷に伴ってかなり「音楽を聴く」と言うスタイルが変わってきました。

昔のことは、単に私の回顧的記述になってしまいますが、現在の事は多少なりとも、同じく音楽を聴く人の為になりましょうか?

学生時代は、お金がないのでレコード(LPレコード)は欲しくても余り買えませんでした。秋葉原の石丸なんかに行って、1度に3枚もレコードを買った日には、かなり興奮して帰ったものです。

そのうち、就職したり、家に帰って仕事をするようになると次第に枚数が増えて行き、徳島に帰ってからは、たまに東京に行ったときなど、石丸とかで外盤をまとめて十数枚、二十枚と買っていました。

その内、メディアがCDに変わり、普及するに従い珍しい輸入盤とかも多く出回るようになり、やはりLPに引き続いて、CDを随分買っていました。

地元でレコード屋の友人が出来、徳島に居ても、有る程度の輸入盤とかも手に入りました。国内新譜はレコード芸術が出ると、新譜の広告にチェックを入れて注文を出していました。もちろん東京に出たときなどはWAVE等で、珍しめのCDをまとめて漁っていました。

そんなこんなで、一番多いときには年間400枚位買っていましたが、やはり1日1枚を越えるようになると、幾ら割と時間があると言っても消化しきれるものではありませんね。さすがに自分自身「買いすぎ」と思っていました。

この頃から衛星音楽放送が実用化されて、まず、「セントギガ」と契約し聞くようになりました。セントギガはクラッシック専用放送では有りませんが、無料実験放送時代のセントギガは、本当にセンシティブで有る面とても魅力的な音楽を流していまして、大層感激したものです。

またCS−PCM放送のチューナーをパソコン通信の売買の欄で安く購入し(今は結構安いのも出ているが、昔は20万近い機種しか出ていなかった)、「クラッシック7」と言うクラッシック専用放送を聞くようになりました。待望の24時間クラッシック放送が聞けるようになったのです。

以降普段はCS−PCMを流していることが多くなりまして、CDはあまり聞かなくなりました。それでも年間100枚位は買っていたのですが、そんな折、その友人がレコード屋をたたむ事になりました。

それを期に、私はすっぱりCDを買うのを止めました。高校生の時から20年ほどずっと読んでいた、レコード芸術もついに購読を止めました。レコード芸術については、暫く前より、役にも立たないサンプラーCD(少なくとも私には、あんな付録は資源の無駄以外何者でも無いと思う)を無理矢理買わされることに、かなり不満を感じてもいましたので。

CDを買うのを止めたと言っても、過去に買ったCDで充分に聞いていないのが本当に沢山あるので、聞きなおす良い時期だと思っています。

最近ではCS−PCMと並んで、有線放送で、イギリスで放送されているClassicFMと言うFM局を良く聞いています。クラッシック専門局としては軟弱な番組なんですがBGMとしては良いですね。でも有線は音質がどーも良くないですね、音質面では時代遅れな感があります。