楽しみにしていた、吉野さんのハープリサイタルです。ハープだけの演奏会と言うのは、たぶん結構珍しいかもしれません。東京などだったらフルートとかが一部きっと入ることでしょうが、地方ではそんな贅沢な事は出来ないんですね。今回の演奏会のプログラムは以下の通り。
- フランシスク: クーラント、パヴァーヌ、ブランル
- G.B.パシェッティ: ソナタ ハ短調
- ドビュッシー: 月の光
- N.フラジェロ: ソナタ
- W.マティアス: インプロヴィゼーションズ
- M.トゥルニエ: 森の中の泉
- D.ワトキンズ: 小組曲
- M.グランジャニー: ラプソディ
吉野さんが徳島でコンサートを開かれるのはこれで2回目。2年くらい前かな、と思っていたのだけど、実は92年だった由。その時はバッハが中心だったのですが、演奏会の様子は昨日の事のように良く憶えていています。 バッハの演奏と言うのはその人の音楽性が直に出てしまうものなのですが、その好ましい素直な音楽性に感心したものでした。もう4年前になるんですね。
今回のプログラムは「月の光」以外は知らない曲ばかりですが、編曲物も多くはなく特に後半はハーピストが作曲した曲が並び、その特徴を生かした曲でとても楽しめました。確かな技巧と音楽性を持ち合わせた、やはり当代一のハーピストと思います。
このコンサートは「労音」(徳島では今年から「市民コンサート徳島」と名称が変わりましたが)の主催ですが、その各コンサートの後には驚いた事に「交流会」と言うのがあって、コンサート後近くの寿司屋で何と出演演奏家と一緒に食事が出来ます。
普通はそういう会があっても関係者しか出れないのが普通かと思いますが、徳島ではだれでも参加できます。東京とかでは考えられない事ですが、これが地方のメリットですね。 今回は私も吉野さんと話がしたくて参加しましたが、総勢16、7人でしたでしょうか、私の様に主催サイドで無く来ている人は3、4人でした。ですから遠くから眺めるだけじゃなくて、直接お話をすることはとても容易です。
いろんな話がでて、いろんな事を聞きました。楽器ハープの事を色々、どうしてハープを始めたかとか、小さい頃から先生にステージマナーを大切にするように教わった事とか、ハープソロの場合ステージのどの場所が一番良いポジションか探すのが大変で、今度来る時のために必ずメモしておくとか、、
私は指先を見せてもらいましたが、少しタコの様な物もありましたが、とても綺麗な指先でした。指先がもっと傷むのではないかと思ったのですが、そうでは無いようです。ハープの弦はヴァイオリンとかと違って結構太いらしいので、そうひどくはならないそうです。
既に世界的にも有名な吉野さんですが、飾らないとても素敵な方でした。舞台では以前は若さある美しさでしたが、今回は更に「華」がありより美しくなったと思いました。今後のより一層の活躍を期待しています。
さて、4月徳島では(私が知る限りでは始めて)オペレッタの公演があります。バーデン市立劇場のメリー・ウイドーです。徳島に帰ってからは、オペラの類からは暫く離れていますので、本当に楽しみです。