オークションに参加する場合、まずカタログを有料で購読するわけですが、オークション会社の中には幾らか落札経歴があると、黙ってカタログを送る続けて来てくれるところが有ります(もちろんクリスティーズなんかの大手は駄目なんですが)。
こう言うオークションこそちょっと恐い訳で、世界的なワイン高騰や円安であるに関わらず、今でも幾つかのオークションで細々ながらワインを買ってしまうのは、送って来たカタログを見てると、ついつい欲しくなってしまうからです。
さて、時計もちょっと買いすぎたと反省していますので、アンティコルムやドロテウムのカタログ(国内では敏インターナショナルが取り次ぎをしている)は、更新しないことにして、お金は送金しませんでした。
そうした内に、アンティコルムの時計オークションのカタログが届きました。一緒に付いていた紙には、更新かどうかわからないのでとりあえず今回のカタログを送る、と言う様な事が書いて有りました。カタログの契約は1年ごとだし、次の申し込みをしてないのだから、当然更新はしない事は明白なのですが、、
まぁ、折角送ってくれたのだから、と見てしまい、ついつい入札を入れてしまった所、以下の2つを落札してしまいました。2個も落札したのは予想外だったのですが、それはまた佳しとするとして(本当は結構辛いのですが)、その請求書を良く見ると、頼んでもない年間のカタログ購読代がしっかり入ってるのには驚きました。
既に、取り次ぎ代として手数料にかなり上乗せもされていますので、すぐクレームをつけその分を引いてもらいました。当然それからカタログは届いていません。届くとまた買ってしまいそうなので、その方が私としても幸せですね。
さて、そのオークションはUlysse Nardin Jubileeと称してユリス・ナルダンの興味深い時計が多く出ていました。私が落札したのは共にクロノグラフの腕時計です。
まだ届いたばかりですが、共にベルトの取り付けがバネ棒では無いので、ベルトを付けようにも付けられません(送られて来た時計には、ワシントン条約故、ベルトは取り外されている)。したがってまだ使っていないので詳しい事は書けません。そこの所はまた更新します。
ユリス・ナルダンのクロノグラフ、1944年
38mmとかなり大振りな時計です。最近やはり腕時計は有る程度大きいのが、インパクトがあって良いなぁ、と思っていましたので、つい、入札してしまいました。
40年代のクロノにしては、凄く状態が良く、恐らくこのまま使用できます。
ただ、先にも書きましたとおり、ベルトの取り付けが、バネ棒では無く、たんなる棒になっています。従って、普通売っているベルトがとりつけられないので、未だ未使用です。
こういうベルトは東京に行けば、扱っている所が有るんでしょうか?。無かったら、特注か、自分で手でベルトを縫うしかないかな。
ユリス・ナルダンのクロノグラフ、1927年
こちらは、正直欲しかった時計です。この時計も状態がとても良さそうです。
20年代のクロノグラフでこの状態なのは、なかなか珍しいと思います(10年代のクロノはまだ見たことがない)。ダイアルがエナメルなのも、私好みでとてもポイントが高いです。
もう何種類か、この様な時計が出ていましたが、いずれもエスティメイトが高く、一番安いこの時計に入札しました。
これは私も、このカタログの写真を見てすぐわかったのですが、針が交換されていてオリジナルじゃ無いようです。この画像ではわかりにくいでしょうが、カタログ写真では、良く見ると明らかに違和感が有ります。案の定、コンディションレポートにも、そう記載されていました。
で、変なことに、届いた時計は、また針の形がカタログの写真と違っています。同じ様な時計の写真と見比べると、よりオリジナルに近い形のに変わっている様です。届いた時計の文字盤は、そう違和感が有りません。これは有り難い変更です。こういう事も有るんですね。
所で、今回のオークションはナルダン特集と言う事で、特別にナルダン社から落札された時計一つ一つに証明書が発行されています。上記ピクチャー左がその証明書です。