Fattoria Villa la Selva
ホテルはフィレンツェから車で40分ほど南へ行った、フィレンツェ寄りのキャンティ内でしたが、そこからシエナの方に南下したキャンティの端に、ヴィッラ・ラ・セルヴァは有ります。現在はテキスタイルの仕事をしている(多分)裕福な方がオーナーとなり、コンサルタントを雇い、現在ワインの品質改良に力を入れているようです。
日本ではまだ余り知られていない作り手ですが、先頃発刊されたワイン雑誌「Wine Magazine」の特集にも紹介されていますので、ご存じの方も多いかと思います。
もう収穫は終わっているのかと思いましたが、行ってみるとまだ収穫前でした。葡萄を食べてみましたが、とても甘くて大変美味しかったです。写真の畑はファットリアのすぐ前の畑ですが、ここはキャンティでは普通見られる、ボルドーなどよりは少し背が高く、間隔もあいた畑ですが、背を低くして密植した最近植えられた畑が隣にありました。これからは、そう言う手法を取り入れて行くそうです。
キャンティの道を走っていますと、所々にそのような、密植した新しい畑を見かけました。トスカナもどんどん変わっていっています。
このヴィッラ・ラ・セルヴァでは、多くのワインがフランスのバリック(小樽)によって熟成されています。数多くのフランス産のバリックが並んでしました。記憶が定かでなく申し訳ないのですが、普通多く使われている、伝統的なボッテ(スロベニア産の大樽)は、あまり置いてなかった様に思います。(あったとしても少しだったと思います)
そのバリックも(いずれもフランスですが)幾つかの産地や、内側の焦がし具合の違う物を用意し使い分けているとのことでした。
因みに前に写っている大柄な(背も高い)奴が、随分前からmailを交換している友人です。このファットリアで働いていて(と言っても、あまり制約は無いみたい)、案内してくれました。
上のラベルが、ヴィッラ・ラ・セルヴァで作られているワインです。これ以外に、「キャンティ」が有るはずなのですが、戴いたパンフレットにも載ってません。もしかしたら最近はやめたのかも知れません。 98年のガンベロ・ロッソでも、トッレ・ヴッキエーリ(3グラス評価)こそ有りませんが、殆どが2グラスを獲得しています。(パーカーさんも結構良い評価をしたらしいです)
左から順に、
- Felciaia : サンジョベーゼ100%で作られるワイン。バリックの中で12から14ヶ月熟成させ、その後6ヶ月以上の瓶熟をさせてあります。
- Selvamaggio : カベルネ・ソーヴィニョン70%、サンジョベーゼ30%の、いわゆるスーパータスカン。やはりバリックの中で12から14ヶ月熟成させてあります。
- Fiore Di Luna : 遅摘みによるデザートワインです。使用葡萄種は、シャルドネ、ピノ・グリージョ、リースリング・イタリコ、マルヴァシア、トレッヴィアーノ。新樽の中でゆっくり発酵が進み、少なくても3、4年たって糖分量とアルコール度のバランスが良くなった時点で瓶つめ。その後、最低12ヶ月の瓶熟をしたもの。
- Vigna Del Papa : ヴィッラ・ラ・セルヴァで作られているヴィン・サント(Vin Santo)です。ヴィン・サントに付いては、その他ワインの本等をご覧下さい。