トスカナ旅行記:トスカナのワイン醸造所


Castello di Verrazzano


次日は、先にヴェラッツァーノのオーナーのカッペリーニ氏にアポイントを取ってあり、その時の話では「12時から一緒に昼食を取りましょう」、と言う事でした。

それで、その午前中にフェルシーナ等のキャンティの作り手を訪れるつもりだったのですが、前日夜がとても遅くなったこと、カッペリーニさんが昼過ぎから用が出来て、少し早めに会わなければならなくなったこと、キャンティは収穫中で電話をかけてもでないこと、等々でこの日はヴェラッツァーノのみの訪問となりました。(夕方からシエナ観光)


ヴェラッツァーノはキャンティ・クラシコの心臓部、グレーブ・イン・キャンティに有ります。

写真で判りますでしょうか(左の建物がヴェラッツァーノです)、小高い丘の頂上に有りまして、建物、そしてその下部の日当たりの良い斜面に広がる葡萄園共々、本当に素晴らしいロケーションの中に有ります。

葡萄は行ったとき(10月13日)まだ収穫中でした。因みに後で戴いた資料では、96年の収穫が10月の1日から18日、95が9日から23日ですから、特に早いとか遅い訳ではないようです。


写真が、現在の当主のカッペリーニ氏。ヴェラッツァーノと言う人はイタリアでは有名な人らしいですが、現在の所有者は後年その地所を買い取った由です。(聞くところでは、カッペリーニ家もこちらでは有名らしいです)

年はだいたい私と同じくらいか、少し下かって所で、スキー場のホテルで見かけた娘さんが今7歳と言いますから、私の娘と同じです。お父さんも健在らしいですが、今はフィレンツェだかに住んでいて、ここは彼がすべて運営してる様です。(ちなみに首から下げているのは、パームパイロットでした。)




彼が屋敷周りをまず案内してくれて、その後専門の案内係の人が醸造施設やお城の地下の見事なセラーを案内してくれました。

一通り見せていただいた感想は、非常に良く整えられている、と言うことです。古いお城のセラーをとても良く修復して、素晴らしい物にしていますし、かなり広くバス数台での観光団体さんにも完全に対応できる食堂と、抜群のロケーションを生かした施設を見事に整えています。

確か、日本のワインショップ「エノテカ」が主催する、この11月のイタリア旅行に、このヴェラッツァーノを訪れて昼食をとるプログラムが含まれていたと思いますが、訪れた多くの方が(その料理とワインも含めて)充分満足されるだろうと思います。

1年少々前、私の要請でヴェラッツァーノから直接ワインを買うためにここを訪れた友人は、その時は食堂等は建設中だと言っていました。恐らくカッペリーニ氏は、このロケーションを生かして、観光客を積極的に受け入れる姿勢かと思われます。

その現れがカッペリーニ氏が不在になってから我々を案内してくれた、ガイド専門のスタッフ(元教師と言う)です。我々が食事している間に各々2、30人の団体さんが2組ほと来まして、食事を始めました。

で、ワインづくりの方は、と言いますと、それも品質向上を目指して居るようです。施設をだいぶん新たにしているようですし、また、果汁の水分を飛ばす液抜きの設備もした、と言っていました(随分高い筈ですが)。カッペリーニさん、以外とやり手な様です。



ヴェラッツァーノの主なワインのラインナップは上画像の通りです。左から、 案内の中で、「メルロの畑」って出てきたので、「メルロ使ったワインなんて有ったっけ?」とつっこみますと、「ちょっとづつ混ぜている」とか言っていました。本当かどうか判りませんが、メルロの畑が有るのは事実の様です。今後トスカナは、カベルネに続いてメルロがはやりそうですね。