サブタイトルが"The Finest Chateaux of Bordeaux and Their Wines"となっていまして、ワイン評論の雑誌"The Vine"を出しているClive Coates(MW)さんがボルドーに関して書いた本です。
大まかには2部に分かれていて、最初はボルドーのシャトー100弱を取り上げて、そのシャトー毎に、その詳しい歴史や畑の状況、ワインの特徴などを解説した後、各ヴィンテージのワインについて評論と飲み頃が書かれています。(こちらは評点なし)
後の方は、各ヴィンテージごとにその解説と、そのヴィンテージの各ワインの評論と評価(20点満点法)が記載されています。
ですから、例えば82のラトゥールでしたら、ラトゥールの所と、82のヴィンテージの所に2つ評論が載っていることになります。互いは違う機会にテイスティングしたものらしく、同じワインでも論調が違うことがずいぶんあるのが面白いです。
中でも一番ページ数をさいているのが、シャトーの歴史等の解説であり、この本の特徴は個々のワインの評論よりむしろそちらに有ります。最近仲間内数人でこの本の翻訳を試みる事になりまして、私はまず Ch. Latourが当たり翻訳してみましたが、大変詳しくその歴史や畑の事について記述があり、とても勉強になりました。他のシャトーについても同様です。
残念ながらその翻訳会は、一人が1シャトーづつ訳した所で早くも頓挫してしまいました。 そういう事で、出来れば翻訳が欲しいところですが、原著でさえ800ページもあるこの本、パーカーさんの本さえ次の版の翻訳が出ない中、なかなか難しいでしょうね。誰か一緒に翻訳やりますか?