ワイン評価本、つまりバイヤーズガイドの類は、パーカーさんの本が有名ですが(と、言うかパーカーの本は全部ワイン評価本と言える)、その他にも、色々なワイン評価のガイド本が出ています。色々な方の、異なった評価を参考にすることも大事ですし、また、特に特定地域のワインだけを取り上げた本は、その地のワインに興味が有る方には、大変有用な情報源となるはずです。
Le Classement
フランスのワイン雑誌、La revue du vin de France でテイスティングしている、Michel Bettane と Thierry Desseauve 両氏が書いたワイン評価の本。
内容は簡潔で、簡単な作り手の解説とその評価を星の数で(最高は星3つ)、最近数年のワインの評価をグラスの数(最高は5つ)で評価しています。
フランスの本なので、フランスのワインしか取り上げていません(で当然フランス語)。
最初「あんまり一般的じゃないかなぁ」と思い、取り上げませんでしたが、先頃(97/6)のブルータスにC.コーツさんやR.パーカーさんと一緒に紹介されていましたので、私の方でも載せることにしました。
私たちが良く目にする、パーカーさん達の評価とちょっとづつ違っていまして、結構面白いですよ。
この本は、La revue du vin de France を定期購読するとただで送ってくれます。先頃98年版が送られてきました。
Italian Wines(Gambero Rosso Editore)
最近人気のイタリアワインですが、生産地域も多く、また生産者がまた大変多くて、その生産者ごとに異なったワインを出していると言って良く、また、非常に優れたVdTが各生産者から自由に作られている現状を考えると、結局の所、イタリアワインを知るには、各生産社の各ワイン銘柄を一つづつ憶えてゆくしか無い、と言うことになります。簡単に予想がつくとおり、これは非常に大変なことで、見方を変えれば、イタリアワインは非常に奥が深く、「はまってしまう」人も多いようです。
DOCやDOCGなどのワインなら、イタリアワインの本を読めばだいたいの事が解りますが、各VdTとなりますと、パーカーさんの本に載っている一部のワインを除いて、どんなワインなのか、今までは殆ど知る手だてが有りませんでした。
そう言う意味で、この通称「ガンベロ・ロッソ」は大変有り難い本です。この間まで、イタリア語版しかなく、「本文が読めない」状況だったのですが、英語版が刊行されとてもたすかりました。
ワインの評価は1個から3個のグラスの数で行っています。とりわけ3グラス(イタリア語でトレ・ヴィッキエーリと言う)評価のワインは、トレ・ヴィッキエーリ・ワインと言われています。
The Australian and New Zealand Wine Vintage
最近話題のニューワールドのワインですが、店頭に並んでいるのを見てもどれが良いのか分かりませんよね。フランスやドイツ、イタリアのワイン等については結構ガイドも出ていますが、こちらのワインについては網羅的なガイドは余り見かけません。でも、オーストラリアとニュージーランドのワインについては、この本がまず有名です。毎年改訂されるらしく、私の持っている物で、既に第14版です。
装丁が金色なので "The Gold Book"(日本では「金本」でしょうか)と良く呼ばれています。オーストラリアとニュージーランドのワインについて、各ワイナリーのワインごとに星にて5段階評価をしています。
この "The Gold Book" のホームページが有るので、良かったらご覧下さい。