ロバート・パーカーJrの「ボルドー」です。恐らくボルドー各地域、各シャトーについて網羅的に詳細な知識を得たいなら、まずこの本になるでしょうか。
特に私が評価したいのは、この本の「売り」になっている、各シャトーごと年代ごとのワイン評価より、むしろその前にある、ボルドー自体のヴィンテージの詳細な評価や、地域ごとの特性や、シャトーごとの詳しい説明です。
ボルドーと言う素敵で広大な海に船出する者として、これほどの海図はほかに有りません。 あるシャトーのある年代のワインについての評価は、いわゆる「パーカー好み」と言うのもあり、まま、各個人の印象とは違う場合も有りますが(でも、当たっている事が多いが)、ボルドー全般に及ぶ分かりやすい解説は、当を得たものだと認識しています。
そういう意味では、日本語訳が出ているのは非常に有り難いと言えます。ただ日本語版はまだ第2版が出て居ません。上記写真は第2版の英語版ですが、シャトーとワインの評価自体に関してはかなり進歩していますので、是非2版が欲しいところですが、ボルドーについてあまり知らない方には各種解説の部分はそれより読む価値が有りますので、英語に堪能でない方は是非日本語訳も買って、各解説の部分も読んで下さい。
この厚い本を買ったのに、結局点数だけ調べるのでは、明らかにもったいない使い方と思います。