Torres Gran Coronas Reserva 1959
このワインは、当日ワイン会の前にちょっとお話のネタになったワインです。どういう話かと言うと、「葡萄の品種は何か」と言う事です。現在トレスのグラン・コロナスはカベルネソーヴィニオンであると、手元のHJのポケット・ワインブックには書かれています。
まぁ、実際の所テンプラニーリョが少し入っていたとしても、カベルネが入っている事は間違いない訳ですが、問題は59年のグラン・コロナスはどうか?、と言うことです。要するに、ディジョンの大学で勉強したミゲル・トレスさんが、スペインに帰ってきてカベルネやシャルドネを植え始めたのはいつ頃からか、と言う問になりますね。
だいぶん前、ミゲル・トレスさんの書いた本「ときめきスペイン・ワイン」と言う本を買って読みました。この本をリファレンスすれば簡単なのですが、どうもすぐには見つかりませんでした。それで、テイスィングで探ってみようと思った訳です。
私は、一口飲んで、「これ、カベルネじゃないかなぁ、」と言いました。まず舌に感じる熟成したタンニンに、大変親しみを感じたからです。テイスト自体も複雑さのある素晴らしい味で、カベルネと考えて何も違和感が無いように思い、カベルネと判断しました。
で、それで、このページを書くにあたり、そのトレスさんの本を何とか探し出しまして読んだ所、まず、トレスさんがスペインに帰ってミゲル社に入ったのが1962年とあります。あれれぇ、、
更に後のページに、「コロナスのリゼルヴァにカベルネ・ソーヴィニオンを加えだすのが1973年以降」とありました。この59はテンプラニーリョだったんですね。
まぁ考えてみれば、私はスペインのワインって殆ど飲みませんから、テンプラニーリョの特徴も良くわからなかった訳ですが、それにしてもちょっと以外でした。まぁ。所詮私のティスティング能力なんてこんなものです。
個人的な感想ですが、今回のワイン会では、スペインのワインが特にレヴェルが高かった様に思います。