ワインの整理方法について


何でもそうですが、そもそも整理方法なるものを考えるに至るには、かなりの数を所有していなければならない訳です。ワインの場合はその目安が100本位でしょうか?。最も幾ら持っていても頭で管理できる方も居るでしょうし、また気にならない人もいるでしょうけど。

それはともかく、以下は幸か不幸かワインの整理方法を考えなければならなくなった人の為のページです(ワインの保管の方法では有りません)。

ワインの本なんかでまず出てくるのは、「セラー管理ノート」ですね。「ヒュー・ジョンソンのワイン入門」と言う本に昔のセラーブックの写真が載っています、(ちなみにこの本、なかなか佳い本なのですが、倒産してしまった鎌倉書房出版だったので暫く見かけませんでしたが、最近違う出版社から文庫サイズになって出ている様です。)

しかしノートを作るのは、出入りの激しいワインの場合あまり適しているとは思えません。最近良く見かけるのが、コンピューターによる管理です。「**セラー**」とか言うソフトが結構有ります。売り物も当然ですが、フリーソフトのも色々出ています。ちなみにパーカーさんの評論と合体させたソフト、"Robert Parker's Wine Adviser and Cellar Manager"なんて言うのもあります。

その他、自分でRDBソフトを用いてプログラムを作っている方もいらっしゃいます。自分でソフトが書ける人は、出来合いよりもこの方が良いでしょう。(ちなみに私の場合、レコードは完全にこのやり方、ワインは後述の通り一部のみこの方法)

私がワイン管理について、全面的に採っている方法がカードを作る方法です。まぁひと昔前の図書館と同じですね。手慣れたRDBソフトも有るのですが、敢えて時代遅れに見えるカード式を採用したのは、その方法に欠点より多くのメリットが有るからです。

理由としては、まず1つに件数の上限が高々知れている事です。私の場合、今後増えてもせいぜい2、3千本位でしょうし、それ以上持っていても無駄だと感じています。

2つめに、出入りが多い、つまりトランザクション処理が頻繁に有ることです。かりにコンピュータ管理にすると、ワインを一本持ち出す度にコンピュータのスイッチを入れて、そのソフトを立ち上げなければいけません。面倒ですよね。

カード式の欠点は、並べ方以外の引き方が出来ないことです。私は、地域別->銘柄別->年代の順に並べていますが、例えば、特定ヴィンテージの全ワインを検索することは結構困難です(実際は大体覚えているが)。


xiphioの場合

私の場合、最初カードは市販の図書カード見つけてを流用していましたが、田舎では同じ物をなかなか売っていない事などにより、印刷屋に下の様なのを印刷してもらいました。


入庫の場合は、まずワインに入庫日を記入した小さなシールを必ず張ってからセラーに仕舞いますす。カードには銘柄、入庫日と保管場所は必ず記載して、カード入れに入れます。

出庫の場合はカードで探し、そのカードをセラーに持っていって、保管場所の欄に書かれている列を探し出庫します。

このカードの裏には罫線を引いてあって、飲んだ折り、テイスティングの感想はそこに書く様にしてあります。その後、開栓日に日付けを記入し、ティスティング記録として残すことが出来ます。つまり在庫整理とテイスティング記録が1枚で出来るようになっているのです。

同じ事をコンピュータでやるのはちょっと大変です。入庫の時はまとめて処理すれば楽でしょうが、出庫の時はそうはいきません。まぁその都度ソフトを立ち上げて処理する几帳面さを持ち合わせていれば良いのでしょうが、私はものぐさです。同じ様な軽快さを要求するなら、専用のノート型パソコンが必要でしょう。それも24時間中立ち上げっぱなしにしておかねばなりません。

そこまでやったとしても、ティスティングの記録まで同時に簡単に出来ると言うことになると、たとえ他の検索がやりずらくても、やはりカードが最適かと自負しています。

最も大切なのは、自分のケースでの適材適所です。私もあるオークションから買うワインはコンピュータ管理しています(厳密には購入記録の管理のみで、出庫は記録しない)。なぜなら、次のオークションのために、何時どのくらいのエスティメイトのロットが、どのくらいで落札出来たかどうか資料として一覧の状態でリファレンスしたいからです。
当然カードも作りますが、そうやってコンピューターに入力した項目をもう一度カードに転記するのはばからしいので、カードのフォーマットに合わせて印字するソフトも作ってあります。

ただ先にも書きました通り、以上は私の価値観の中の話であって、それぞれにまた状況は違う事と思います。