私が、ルイ・ラトゥールの89モンラッシェを持っていたことから、前々から、「89モンラッシェの会をしよう」と言う話になっていてたのですが、今回ヴィンテージを限定せずに、モンラッシェの会を行いました。参加者が各自1本、大阪の日本料理屋に持ち寄りました。ラインナップは以下の通りです。
- Montrachet 1975 (Dom. Marquis de Laguiche)
- Montrachet 1978 (Dom. Marquis de Laguiche)
- Montrachet 1985 (Dom. Pierre Morey)
- Montrachet 1988 (Dom. Pierre Morey)
- Montrachet 1989 (Louis Latour)
- Montrachet 1997 (Bouchard Pere & Fils)
ワイン会なのでメモも取っておらず、2ヶ月以上も以前の事となった今では(8月に書いています)大したコメントも有りませんので、細かいことは略します。
ただ、75のラギッシュはちょっと普通では無かったです。ブルゴーニュ75の白は良いヴィンテージではないのですが、このワイン、何か甘い!。ちょっと貴腐ワインの様な所があって、いわば「Y(イグレック)」に似ている感じ。何で、モンラッシェが甘くてYみたいなのか、全くわかりませんが、とにかく変だけど大変素晴らしい。
「あまり良いヴィンテージでなかったので、収穫をずっと遅くしたら、こうなってしまったのでは、、」と言う話も出ましたが、、、
後は、良いヴィンテージの良いワインばかり、皆名前通りの実力充分。私が持っていったLLの89も、ちょっと熟成が早いような感じがしたもののとても良かったし、ブシャールの97も流石に最近のブシャールは良くなっているのが、よくわかりました。
「いや、モンラッシェってやっぱりいいなぁ」と皆しみじみ、とは言っても私はあまり飲む機会が無いんですよね。私の所のセラーあるのは、このLLとあとブシャールの85(評判があまり良くない時代のもの)が有るだけです。
あと、6月の始めにワイン会がもう1つありました。メインのワインは以下の通り(その前にシャンパンと白、後にも赤ワインが出ました)。こちらもコメントなしです、すいません。
- Pommard Hospices de Beaune cuvee Billardet 1924 (Dr.Baloret Collection)
- Gevrey Chambertin 1934 (Dr.Baloret Collection)
- Clos de Vougeot 1935 (Dr.Baloret Collection)
Ch. Figeac 1959
ふと口の部分を握ってみるとべっとり手に付く物が、、、コルクが弱くなってちょっと吹いてきてしまった、59のフィジャックを急いで開けてみました。しかし、こういう風に手に付く物って、何時も茶色で非常に粘度の高いベトベトしたものです。少し漏れて、その都度水分が飛んで、こういうべたべたした物になるんでしょうね。有る意味では、中身が濃いと言うことでも有りましょうか、、
最初に取った上の方の1杯は酸が回っている感じでしたが、それを捨てての2杯目になるといきなり良くなりました。素晴らしいです。厚い果実味がもりあがってくる感じで、とても濃い感じがします。確かに時を経て熟成は充分、少々危なっかしい風もあるものの、それにもまして内に力強さを保っています。
下1/3になると、時間も経った事もあり、危うさは消え、(CAの様に単に濃いというのではなくワインとしての)力強さが全面に出てくる感じで、更に素晴らしい。時間をかけて1本飲めるメリットを思い知ります。
Diminus 1992
ドミナスは、、確か飲むのは初めてです。確か88か89あたりからラベルが一度変わり、その次すぐこのラベルになったと思いますが、初めてこのラベルを酒屋の店頭で見たときは、「あ、ラフルール売っている!」と思いました。品の良いラベルですが、完全にラフルールの「まねしー」です。まぁ、ラフルールも今や殆どムエックスの所有なので、文句を言う人は居ないと思いますが、、
香りは素晴らしいです、本当に。濃いシダーの香り、そして強いインテンス、香りだけなら全く素晴らしいボルドーの呈、それもポムロルっぽいか、、
ただ口に含むと、それはやはりカルフォルニア。確かにとても良いワインだけど、今それ以上に何かあるか、RPが97点(何と!)を付ける程か、と言われるとちょいむずかしい。ま、それはこの所開けている、90、91、92、あたりの大概のカルフォルニアワインに言えるのだけど。
Cerro Anon Reserva 1975
前にも飲んだことがあって、大変気に入っているワインですが、やはりこのワインは本当に素晴らしい。
Bodegas Olarra世間の評価自体は「良い」と言うよりは、「大したことがない」と言うものなのだけど(多分本当の所もそんなでしょうけど)、このワインだけは嘘みたいにとても上手く熟成していて、本当にチャーミング。
ボルドーの様でもなく、ブルゴーニュの様でもなく、ちょっと類型が思い当たらないチャーミングさです。あまり複雑ではないけれど、とても長くエレガントなアフターとテイスト、誰がこのワインがこんなに素敵だと思うでしょう。
vosne Romanee Les Suchots 1961
これは、随分昔に何本か買った中の最後の1本。確か、私が古いワインを買い始めた最初の頃のワインで、古いワインは良いなぁ、などとこのワインなんかで思ったんですね。
P.Missereyラベルについてちょっとコメントしておきますと、この特徴的なラベルが、ブルゴーニュワインの騎士団が試飲にて優秀と認めたワインに付ける事ができるラベルで、「タートヴィナージュ」と呼ばれています。
これまで何本か飲んだ中には、ちょっと怪しいボトルも有ったけど、この最後の1本はかなり健全。正直言ってかなり下り坂なんですが、痛んだ所もなく、特に複雑で偉大な感じはないけれど、とても綺麗に熟成したブルゴーニュ。流石に上のスペインとは違って、とてもファミリアーな感じがします。
Ch. Lagrange 1970
Chianti Classico Riserva 1959
Fossi
Insignia 1991
91は子供の生まれ年なので、カルフォルニアワインも色々買っていますが、最近は91もそろそろ飲み始めています。今回はインシグニアを開けてみました。
Joseph Phelpsとても濃い色、恐らく今まで飲んだカルフォルニア91の中で、一番濃い感じです。濃縮しているけどこなれて熟したタンニンが顕著です、そう言う意味では「今のカルフォルニアワインしている」と言って良いと思います。
低い酸、濃く熟したプラムの香り、一人で1本は疲れますね。当然飲み頃でしょうけど、私にはもう少し置いた方が良いのかも知れません。