例えば、ラベルを読もうとして知らない語が出てきた場合、とか、ここらの畑は実際にはどんな配置になっているのだろう、とか、このワインの詳しい醸造法は、とか、あまり一般には知られていない地域のワインについて知りたいと思った場合、、、そう言う時に役に立つワインの本も有るはずです。
ワインについて概略が分かりかけたら、そう言った本で自分で色々調べてみるのも、また楽しみではありますね。
そう言う本で、まず一番有名なのが、
ポケット・ワイン・ブック
(早川書房)です。日本では数年に一度改訂されています。
産地ごとに関連単語がアルファベット順に解説してあり、ラベルを見て調べてみたい時などとても役に立ちます。
いくらかワインを飲み始めた人の、恐らく殆どの人が持っている本では無いでしょうか。
いろんな意味でお勧め、と言うよりは必携ですね。本の詳しい説明はリンク先をご覧下さい。
今一つの本は、「ワイン生産地地図」をヴィジュアルに全面に出した本です。実はこの手の本は、何種類か有りまして、その中で一番ポピュラーなのが(また唯一翻訳されているのが)、
やはりヒュー・ジョンソンさんの
ワールド・アトラス・オブ・ワイン
(邦訳:文芸春秋社、18000円)です。
各ワイン産地の詳細な地図と適切な解説は、読んで読み手の想像力をわきたたせる魅力的な本です。
唯一難点は、大きい本なのでちょっと高価、と言うところです。
原本の方が改訂が進んでいますので、英語を読むのにストレスがかからない人は英語版が良いでしょう。
私はクリスティーズから買いましたが、送料込みで£36でした(私の場合やはり英語は読みにくいので、日本語版も買おうかなとも思っています)。
2冊、H.ジョンソンさんの本が並びましたが、日本でも事ワインについての、様々な知識を集成した本が出ました。
ワインの事典(ことてん)
この本の「あとがき」に
(産調出版)「ワイン自体のことをきちんとまとめたものはそう多くないし、知りたいことが書いてなかったりする。と、ありますが、まずその通りの本です。
そうした視点から、ワインにまつわることを、できるだけオールアラウンドで、しかも素人にも読みやすいようにまとめたのが本書である。」ヴィノテークの書評では、どうも良く評論されていませんでしたが、私は久々の「買って意味ある和書」だと思いましたが、如何でしょうか?。
内容は先に記したとおり、ワインに関しての事柄をとにかく詳しく集成した本です。中には素人には必要ないと思われる事柄まで、色々な事について詳しく書いて有ります。
通常ワイン関連とされる情報にとどまらす、「ワインと文学」「ワインと芸術・エピソード」と言う項もあり、非常に充実しているのも存外の驚きですし、「ワインの情報−何を読むべきか」もかなり多くの項目を取り上げていて、ワインに深い興味を持った方々の、より詳しいリファレンスとして大変役に立ちましょう。
形態としては今後、「あとがき」にもある通り、「各国ワイン紹介」は敢えて載せずに(これを詳しく記述しようとすると、それだけで大部の本で出来るので、これは他書物にまかせるのが正解)、さらにその他のパートを充実されることを望みますが、、
この種で、極めつけの本と言いますと、
The Oxford Companion to Wine
ですね。当然英語です。発刊時から大変評判の良い本ですが、ふつーの素人はまず読まないと思います。(私も殆ど読みません)
J.Robinson