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xiphioの備忘録


2022年11月10日

_ [computer] SSDを容量制限して、PC98で使用する

またまた98ネタですが、現使用機の小さな不調を機に、しまい込んであったジャンク機の手入れを始めてみたのですが、その過程で色々検索して情報を探している時、何の拍子か憶えていませんが、98で使うためにHDDに容量制限をかけて小さくする(クリッピングする)、と言う記事を見つけました。画像の説明

PC98に現在使用中のストレージは、TEXAのSCSI接続のRAIDドライブ、RAID-Stationです。IDE HDD3台でRAID-5が構成できます。オリジナルの使用HDDはIDEの800Mですが、長らく使っていますのでHDD不良のメッセージが出るたびに、もう何度も交換しました。交換用のHDDとして、もう随分前に、IDE HDDを何個か買ってあります。その頃でも既に新品は無かったので、秋葉原のお店で状態の良さそうな中古品を選んでの購入でしたが、容量は数十ギガの物です。RAID-Stationでは、ある程度大きな容量のIDE HDDも問題無く使えていました(ただ使用可能な容量は変わりませんが)。

以前、2,5インチSATA HDDから3.5インチIDEの変換ケースを見つけて、買ってありました。「Marshal Transform SATA2.5 to IDE3.5」です。SSDにも対応してるので、その内、RAID-StationのストレージをSSD化するのも良いかも、と思っていました。そして最近SSDがかなり安くなったので、少し前に、とにかく一番安いSSD(160G)を買いまして、この変換ケースを使いRAID-Stationに入れてみましたが、使えませんでした。80GまでのIDE HDDは使えていたので、160G SSDでも何とか使えるかも、と思ったのですが、やはり無理でした。画像の説明

SSDが出始めの頃、1GのIDEのSSDを買って、変換基板を使用し98内蔵IDEにした事がありますが、当時はそんな小容量でも随分高かったので、それっきりでした。今になって、SSDはすごく安くなったけど、容量が増えすぎて使えない、、と言う事態の様です。1GやそこらのSSD無いかな、と探しましたが、オークションにも出品は無く、その時点で98ストレージのSSD化は半ば諦めていました。そんな中、HDDの容量を制限して小さくする方法があると言うのです、素晴らしい!。

HDDの容量制限はクリッピングと言うらしいですが、その様な事が出来るソフトが幾つか有るようです。検索しますと、98使用を目的にクリッピングしているページも2、3見つかり、やってみる事にしました。

条件等見てみますと、まずやはりSSDの機種を選ぶらしいです。やはり最近のSSDは何となくダメっぽいので、オークションで小容量で安いSSDを2種ほど買ってみました。SANDISKとADATAの共に16Gの製品です。

クリッピングする方法として幾つか有るようですが、まずはLinux上の、hdparmで行っている記事を参考にする事にしました。すぐ近くに、買ったままであまり使っていない、キーボードRaspberryPiが有るからです。

USB接続のSATAのドライブに繋ぎ、RaspberryPiを立ち上げます。hdparmをインストールして、"fdisk -l"で情報は見れましたが、肝心のhdparmのパラメータ"-N"で見てみましても、SANDISK、ADATA共にエラーになっている模様です。別の所の情報では、USB接続などではこの様な操作は出来ない様な事も書いてありましたし、参考HPとはSSDの製品も、それからSATA<=>USBの機器も違いますので、hdparmは諦める事にしました。画像の説明

代わって、MHDDと言うDOS上のプログラムでの例がありましたので、次にそちらを試しました。CDに焼いてブート&実行とありますが、CD-Rが勿体ないので、rufusでFreeDOSのブートUSBを作り、そちらにダウンロードしたプログラムをコピーしました。一応Windows10にはアップデートしてあるけど、何世代も前の古いパソコンを出してきて、内蔵SSDをまずSANDISKのSSDに交換して、作ったFreeDOSのUSBで立ち上げMHDDを実行します。

MHDDはなかなか優れたソフトだと思うのですが、コマンド系統に結構癖がありますね。何も知らないで立ち上げても何とかなる、、って事は無さそうです。スキャンはF4でスキャン設定に入り、その実行もまたF4です(普通どこかに[実行]とか有りますよね)。HDDの情報表示は、F2かコマンドi,id,eidとかのようです。一度きちんとマニュアルを見た方が良いみたいです(有り難いことに、日本語に翻訳してくださっている方がいらっしゃいます)。

SANDISKのSSDでは、クリッピングの為にHPAコマンドを入れましても、何やら"Fail"との失敗メッセージですぐ終わってしまいました。気を取り直して、ADATAの方で試したところ、こちらでは一時的か恒久的かの選択画面が出ました。
"Temporary HPA or Persistent HPA (0/1)" と訊いてきます。0か1の選択らしいのですが、どっちが0でどっちが1なのか明示されていないので、一瞬悩みます(普通(T / P)とかにしませんか)。ここは順番通り、恒久的が1らしいのでそちらを選択。セクター数の指定ではSec=3,915,072で、2G位にしてみました。画像の説明

取り出して、他のパソコンに繋いでみましたが、1.87Gと表示され、きちんと容量が2G弱に減っています。ADATAの方のSSDでは、クリッピングが出来ました。用意してあった、Marshal Transform SATA2.5 to IDE3.5 の変換ケースに入れて、PC98の内蔵IDEドライブと交換、SCSIディスクから立ち上げて、内蔵ドライブの認識、初期化、領域確保なども順調に終わりました。ただ、その後sysでシステムを転送して、その内蔵IDEから立ち上げようとしても、何故か立ち上がりません。ドライブにはファイルのコピーも可能なのに、ブートだけ出来ません。ディスク初期化から何回かやってみましたが、同じでした。

よく分からないけど、領域の最初の方が何故か駄目なのかも、、と思い、次の領域を作り、そちらから(つまりB:)からブートさせると、今度は問題無く立ち上がりました。最初の領域は「スリープ」に状態変更して、それ以降を使うようにしてますが、大丈夫なようです。画像の説明

[補遺]:前述の通り、元々は、現使用のRAID-StationのストレージをIDE HDDからSATA SSDにするのが目的でしたが、最初、最近買った160G SSDでダメ、16GのSANDISKとADATAのSSDでもダメ、今回2GにクリッピングしたSSDでも、結局使えませんでした。ちなみにSSDではなく、50Gの2.5インチのSATA HDDが有りましたので、これも試しましたが使えませんでした。

現在80Gの3.5インチのIDE HDDで、実際に使えていますので、RAID-StationでこれらSATAのストレージが使えないのは、容量と言うよりMarshalのSATA-IDEの変換ケースの方に問題が有ると思われます。何だか、この変換ケース、SCSIとは相性が悪いみたいで、上記の通り98の内蔵用のIDEとしては問題無く使えていますが、これを使用すると、SCSIカードの外部接続SCSIの認識がやたら遅くなります。他の変換基板なども試してみたい所ですが、見たところ、同じチップを使って居るみたいです。