2014年08月07日
_ [wine] ジョナサン・ノシター「ワインの真実」
昨日本屋で、上記の本を発見。ジョナサン・ノシターと言えば、映画「モンドヴィーノ」の作・監督ではありませんか。マニア向けの良い本を見つけたと喜んで購入して、早速読み始めました。
最初はどちらかと言えば、ごく私的な事ばかり。映画の知り合いとか、身の回りの事など、直接ワインに関係ない事柄も多くて、「私的、かなり私的な回想本だなぁ」と思いながら、読み進める。現在第1章をほぼ終えた所で、ここは自身で「フォンサレット事件」としている所だけど、ここら辺りまで読んで、以降を読むのがすっかり嫌になってしまった。
ワインに情熱が有るのは分かるけど、この人、スゲー面倒くさい人間!。お話は、たぶんそれで面白いんだろうけど、ジャーナリステックで兎に角、自分の気に入らないことにはきわめて批判的、細かいスキャンダルが好きなら、それを掘り起こして批判してそれでよいのだけど、単なるワイン好きなだけの私には、正直、何かなぁぁ、って感じ。
もう一つ言えば、まだ1章だけだけど、お話の書き方も、余計な装飾が多くて(それも、遠回しに批判的だったり)、あまりすっきりしていなくて、余計にうっとうしく感じる。この後の話も、色々なワインが出てきて、多分に楽しそうではあるんだけど、気分的には、これ以上ノシター節には、おつきあいしたくない気分です。考えれば映画もスタンスは似ていますが、活字になると素直にワインを楽しむ本とは思えず、ちょっと嫌気が差してきます。
でも、画像を取ろうとamazonを見てみると、皆さん星5つの満点評価。私だけかも知れませんね、こんな評価。まだ、最初ちょっとしか読んでいないので、全体としては面白いのかも知れません。パラパラ見ていると興味を引く所がとても多いので、すぐブックオフに売らずに、面白そうな所だけピックアップして読んでみようかと思っています。
でもまぁ、あまり品の良い内容の本とはいえませんね。常に自分は正しい立場であると言うスタンスで、その目線から業界の歪みを書き出すと言う、雰囲気は全編大衆週刊誌の告発記事みたいで、私個人のインプレッションとしては「ブン屋が書いたワイン本」って所です(表現はあまり正確でないかも知れませんが)。流石にノシターさん、と解すべきですか。