2016年11月23日
_ [music] 東京二期会オペラ劇場 『ナクソス島のアリアドネ』(日生劇場)
1日だけ東京に出る用事があり、用件が終わった後、このオペラを見てきました。
日生劇場での二期会の公演は、この間、これも私の好きな「ランスへの旅」をやっていたので見たのですが、その時は、正直期待したほどでも無かったので、今回はそれほど期待しないようにしながら、見に行きました。しかし、この「アリアドネ」は、思いの外(と言っては失礼か)、とても楽しめました。
この間、シュターツ・オパーの同じ公演を見たばかりなので、ついつい比較してしまいますが、チケット代はかなり違うもものの(4倍くらいしたっけ?)、同じくらいか、より楽しめました。
やっぱり比較してしまいますと、「ソプラノ歌手」と「テノール歌手」はシュターツ・オパーが流石に、地力が有って幾らか良かったかもしれませんが、作曲家は完全に二期会の方が良かったですし(と言うか、あっちが酷かった)、ツェルビネッダは、私は今回聴いた髙橋維さんの方が好きです。その他の歌い手さんも、シュターツ・オパーに比べて劣っているとは思えませんでした。
演出は、二期会の方がより凝っていると言えます。途中までは結構感心していたのですが、最後がぐちゃぐちゃ意味不明になってしまったので、まぁ結局どっちが良いとは言いかねます。でも、アリアドネの演出は、工夫したり面白そうに出来るところが一杯有って、きっと演出考えるのはとても楽しいでしょうね。出来る事なら、私もやってみたい所です。でも双方ともに、余計な細かい演出が多すぎて邪魔に感じます。感想として、「演出過剰だよ」って思いました。
今回の二期会の公演は、全体として、良い水準で力の入った非常に良く纏まった演奏で、なかなか良かったです。これは、指揮者のシモーネ・ヤングさんあってのものかと思われます。