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xiphioの備忘録


2023年03月11日

_ [misc] 神戸のお店で、万年筆のペン先調整

この1年少しで、所謂高級と言える万年筆を、幾つかはネットショップより購入し、また幾つかはオークションで落札して手に入れました。オークションで買ったユーズドの物の中には、なんだか書きづらい万年筆が少しあって、困っていました。

少し使ってみてわかるのですが、万年筆で字を書くと言うのはかなり感覚的な物で、書いている感触がとても良いと、本当に楽しくなるものです。各個体によって書き味が異なるくらいなら、それもまた楽しいのですが、少し字が出づらかったりすると、逆にストレスになり、たとえ高価な物であっても全く使う気にならなくなります。

せっかく買ったのに、死蔵するのはあまりに勿体ないと思っていたところ、ペン先調整と言うのをしてくれる所がある事を知りました。今年の初め、神戸で少し時間が出来た時に、検索してみたら、とても良さそうな万年筆のお店が元町の方に見つかったので、訪問してみました。「ペン・アンド・メッセージ」と言うそのお店で少し話をさせてもらって、信頼できそうでしたので、このお店で気になっていた万年筆をみてもらおうと思っていました。

当初、発送して調整してもらおうと思いましたが、この日に京都でワイン会をすることになりホテルを神戸にしたので、事前に訪問予約をして、何時もよりも少し早めに家を出て、神戸にてお店に万年筆を持参して、ペン先調整してもらいました。

事前予約では、2、3本としていたのですが、実際は5本も持ってゆきまして、結局全てペン先調整してもらいました。持参した5本の内訳は、最初の書き出しの時にインクが出づらいのが2本、フローが多すぎるかなと思うのが1本、逆に細すぎるのが1本、何だかちょっと書きづらいのが1本、と言うところです。内2本は、新品で購入した万年筆です。

5本見てもらうのに、1時間半と少しかかりましたでしょうか。おそよ2時間近くもお店に居ましたが、少し話をしながらだった事もあり、そんなに長居した気はしませんでした。なんか、結構楽しかったです。

目の前の机で、万年筆を分解してペン先を調整してくれるのですが、それを眺めながら、まるで時計を修理に持っていった時と感じが一緒だぁ、と思いました。何だか道具も、よく似たのが並んでいますし。何年も前にお店は無くなってしまいましたが、以前時計の修理や整備を良くお願いしていた、近くの時計修理店の事を思い出しました。

実際にペン先調整をしてもらうのは初めてでしたが、それまで書きづらかった万年筆が嘘の様に書きやすくなりました。また、今までは、細すぎてあまり使う気にならなかったペンも、とても気持ちよく書ける様になりました。ただ、インクの出がちょっと多いかなと思っていた物は、ペン先がかなり柔らかい物の様で、書き出すと筆圧でフローが多くなり、だからといって調整でインクの流れをかなり絞るとまた書き出しに問題が出てしまって、このペンだけはちょっと難しかったですが、でも結果的には随分と良くなりました。

以前、万年筆関連の情報などを見始めた頃、専門家によるペン先の調整?、そんなの必要なの?、などと思っていましたが、実際やってもらって、少しでも気になる万年筆があるならば、やはり絶対見てもらった方が良いという結論です。今回お店で調整してもらって、本当に良かったです。(また神戸に出る機会が出来たら、さらに別のペンを持ってゆくかも、です)