トップ «前の日記(2007年03月25日) 最新 次の日記(2007年03月28日)» 編集

xiphioの備忘録


2007年03月26日

_ [wine] 「ワインの個性」 堀賢一 著

先日久しぶりに市内の大きな本屋に行って、本や雑誌を一杯買って来ました。ワイン関連は雑誌のワイナートとリアルワインガイド、それと堀賢一さんの「ワインの個性」という本です。

何というか、近所の本屋ではワイナートさえ売っていないと言うのは、田舎は情けないですよねぇ。でもこの雑誌、月刊化してからどんどん大雑把になった気がします。結構好みだった後ろの方の小さい記事とかが無くなって、月刊化してかえってムック本化している気がします。まぁ田中さんの文章が好きなのなら、そう言う他の事は気にならないかも知れませんが、よくご存じで大したものだと思いながらも、あの文体はちょい好きにはなれません。たまたまと言うか、またまたワイン王国と特集内容がぶつかってますが、今回はベターヌさんとドゥソーヴさんのコメントが読めただけ、ワイン王国の方が読んでほんの少し得した気になりますけど、双方とも月刊化してその分内容が半分になった気がするのは私だけかな?

しかし、それに比べてリアルワインガイドの特集は「真っ当なインポーターはどこだ」と言う、とんでもない企画。予告はされていたのですが、本当にやるとは、、。私も実際は、具体的な社名はあまり出さず結局はあやふやにするのかな、と思ったらちゃんとランク付けまでやってますね、、他人事ながら、こんな事やって大丈夫なのでしょうか、、と思います。でまた、今回は編集後記がなかなか凄くて、前回に引き続いて他ワイン誌の批判を堂々とやってます。普通のワイン好きの方が読んで、素直に為になる面白い雑誌かどうかはとても疑問ですが、やはり大したものです。インポーターも入れ替わりが結構激しいので、個人的には是非この企画は定期的にやってもらいたい気分です。画像の説明

で本題の、堀さんの本「ワインの個性」ですが(奇しくもそこらのワイン雑誌と同じ価格!)、これは面白くて、殆ど今日1日で読んでしまいました。「そうそう、そうか、うんうん」、とかあまり声には出しませんが、心の中で、相づちをうったり、納得したり、またどうかな、と思ったりしながらついつい一気に読んでしまいました。

そんなに詳しくは知らないのですが、堀さんはワイン業界の中でも、屈指の知識をもつ理論派でなかろうかと思います。また、私はずいぶん前に1度お話させて戴いただけなのですが、私の様な素人の質問にも、非常に丁寧に詳しく(また熱く)ワインの話をして戴いたのが印象的でした。

この本は、前の「ワインの自由」の続編にあたり、雑誌掲載の短いコラムの寄せ集めなので、時事的な事柄に由来する話題が少なくなく、少々散漫で若干一貫性が無いところもありますが、広い知識と論理的な理論、それと特にワインに対する真摯な態度は、読んでいて良く伝わってきます。色々な事情を含む事柄もあり、この本もまた、実質的には普通のワイン愛好家と言うよりマニア向けの本です。

元は雑誌のコラムなので、「その実情はこうなのだ」的な問題提起が多いので、細かい所がよくわからなくても面白いとは思いますが、ちょっと真面目すぎて、ワイン飲み始めた人がよりワイン好きになる様な誘導が少ないのが、ほんのちょっと残念です。

私としては、堀さんには、この様な暴露コラムの寄せ集めでなく、是非きちんとしたワインに関する本を書いて戴きたいと思います(それが出来る方とおもいますし)。この手の本は今は良いと思っても、時間が経つとどうしてもブックオフ行きになる様な本ですから。プロ、マニア向けの教科書でも良いですし、入門書(こちらが難しいでしょうが)でも良いですし、、とても期待しています。