2012年03月16日
_ [wine] サヴォアのワイン産地と作り手訪問(第1日目、ルーセット・ド・サヴォアとシニャン・ベルジュロン)
昨年はローヌの著名畑をずっと見て回ったのですが、とても楽しかったので、今年もワイン産地訪問に2日間充てる事にしました。アルプデュエズでは、近いという事もありサヴォアのワインをよく見かけていましたので、今年はサヴォアに行く事にしました。
日本では知名度もそれほどなく、いまいち盛り上がらない産地ですが(却ってジュラの一部の生産者の方が人気がありますね)、ルーセット・ド・サヴォアなんかはホテルで一度は飲みますし、結構好きでもあります。ただローヌの様に著名畑が有るわけではないので、畑の見学よりも、作り手訪問を主に考えました。
一人では、作り手の選択もアポイントも出来ないので、今年も昨年同様、ボルドー在住の、ウノコムの加藤さんにガイドをお願いしました。加藤さんは今はボルドーに住んでいて主にボルドーワインの紹介の仕事をされている由ですが、ワインの事ならフランス中何処でもOKで(最初はディジョンに住んでいたので、ブルゴーニュも得意)、(あまり人が来ないと思われる)サヴォアも以前に数日かけて見て回った事が有るらしいです。(凄いですね)
今回の拠点は本当に綺麗な街アヌシーです、ここに2泊しました。15日の朝、加藤さんがアルプデュエズのホテルまで迎えに来てくれて、サヴォアへ出発。まず、サヴォアの中心都市シャンベリーで車を止めて、暫し観光と昼食です。食事も美味しかったですが、ワインリストで、アンドレ・エ・ミシェル・ケナールのシニャン・ベルジュロンが有ったので、加藤さんがこれにしましょうと言うことで、飲んでみたのですが、このワインにびっくりです。
実はスキー場のホテルでシニャン・ベルジュロンは飲んでいて、結構美味しいとは思っていたのですが、このケナールのはさらに素晴らしい。ルーサンヌだけで作られているらしいですが、飲んでいて、ラヤスの白を思い出します(値段は全く違いますが)。次の夜もアヌシーでもう一度飲みましたが、恐らくサヴォアでは最良のワインでしょう。実はケナールは訪問先リストに入っていたのですが、忙しいから、と言うことで断られたらしいです。少々残念ではあります。
シャンベリー北には南北に細長いとてもきれいな湖が有りますが、その西側と東側にワイン産地が広がっています。ここらはルーセット・ド・サヴォアの産地になります。まずは、湖の西側に向かい最初の作り手訪問先は、Domaine du Pasquierでした。
ヴァン・ド・サヴォアからルーセット・ド・サヴォア、ロゼや赤、それにヴァンムスーまでお話を聞きながら試飲させてもらいました。今回訪問した所全部なんですが、赤もずいぶん作っています。量的に3、4割が赤という感じでした。サヴォアと言えば白しか見た事が有りませんので、地元消費なんでしょうけど、意外でした。
後で畑のロケーションを見回しましたが、ここらで一番良い感じの斜面の下がこのドメーヌです。その畑の上部、マレステルという畑のワインは、特別にルーセット・ド・サヴォア・マレステルという名で瓶詰めしていますが、試飲でもこのワインがダントツに美味しかったです。持って帰るのが大変なのを承知で、マレステルを買ってしまいました。
その後南下してシニャンに向かいます。ここでシニャン・ベルジュロンの作り手、Domaine Louis Magninを訪問しました。もう夕方だったのですが、ご夫婦で出迎えてくれました。白から赤、甘口まで、色々なキュベを作っていまして、かれこれ十種位はあったでしょうか、試飲も時間がかかりました。本当に気の良い方々で、フランスのヴィニュロンを集めた写真集にもご夫妻が載っていまして、見せて戴きました。今回記録はビデオが主で、ご夫妻の写真を取っていないので、載せられないのが残念です。
夕刻Domaine Louis Magninを後にして、宿泊予定のアヌシーのホテルに向かいます。ホテルはちょっと奮発して、L'Imperial Palaceに泊まりました。見た感じ、カジノも有るし、まるで小さな王宮の様な感じです。でも部屋は近代的なもので快適です。
夕食は場所を決めていないので、フロントに訊くと、街の観光中心でもある、河の付近にレストランがいっぱいあるとの事で、観光を兼ねて出かけました。適当に決めて入ったのですが、失敗だったかも知れません。この辺りはあまりに観光中心すぎて、良質なレストランは難しいみたいです。(それで次の日の夜は、娘がiPhoneで評価を検索して、レストランを決めました。)