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xiphioの備忘録


2012年03月17日

_ [wine] サヴォアのワイン産地と作り手訪問(第2日目、クレピーとセイシェル)

この日は娘は1日アヌシー観光、私は加藤さんの車で、ワイン産地の訪問です。この日は、クレピーとセイシェルに行きました。共にサヴォア地方にある、独立したとても小さなACです。朝、加藤さんの車でクレピーに向かいます。クレピーはサヴォア(フランス)と言いながらも、ジュネーヴのすぐ隣で、大雑把に言うとレマン湖の南側に位置します。アヌシーからもちょっと遠くて、ここらはサヴォアのAC地区も小さく飛び地で有るだけです。画像の説明

この様なワイン産地の地勢図参照には「ワイン・アトラス」がとても役に立ちます。ちょっと高い本ですが、世界のワイン産地を訪れるにはとても役に立ちます。ボルドーを訪れるときも、ローヌを訪れるときも、この本のカラーコピーを持参しました。(日本語版の最初の版では、「オーストリア」の項を私が翻訳をしました。)流石のワインアトラスでも、サヴォアの項はたった1ページですが、それでもその地図と共にその記述は結構訳に立ちました。

山道のとても綺麗な景色の中をクレピーに向かいます。訪れたドメーヌは、Domaine Mercier、別名でDomaine de la Grande Cave de Crepyと名乗っています。アポは取ってあるのだけど、訪れたドメーヌは誰も居なくて、デグスタシオンの入り口(と思しき場所)には携帯電話の番号が書いてあって、ここに電話しろと書いて有る(らしい)。加藤さんが電話して、待つ事20分ほどして当主が現れました。

今では下の街の施設で実際のワイン作りをやっているらしく、そちらで仕事をしていたらしいです。ある程度有名な所のワイナリーの試飲&販売の場所は、人が次々訪れるので常時人が居たりしますが、流石にサヴォア辺りは、たとえ道に「試飲&販売」の看板が出ていても、そういう事は無いみたいで、何処とも同じでした。画像の説明

クレピーはスイスに近く、葡萄もシャスラですし、傍目から見ると殆どスイスワインの感じですね。でも小さいながら独立したACを持っています。聞いた話では作り手はどんどん減っていて、いまでは四軒、実質三軒だそうです。写真は、このドメーヌ裏のクレピーの畑です。畑を見る限りに於いては、ロケーションはとても良さそうです。

シャスラを使ったスイスワインも好きな人は結構居ますし(かくいう私も好きです)、畑のロケーションも良さそうですし、スイス側よりも安くできる筈なのである程度は受けそうなのですが、そこはスイスワインと同じで多くの人の注目を浴びるまでは行かないようです。このドメーヌは、クレピー随一というか、実質的にはここしか無いみたいで、オーガニックな手法のものやら、赤ワイン、ヴァン・ド・パイユまで、結構色々なワインも作っていて試飲させて戴きました。

クレピーで試飲のあと、また南下して今度はセイシェルに向かいます。昼ご飯は、加藤さんのお薦めで途中の街道沿いのチェーン店ステーキ屋に行きました。ボルドーにも同じお店があるそうです。画像の説明

再び山道を車で走り、セイシェルに向かいます。訪問する作り手は、Martine et Bernard MOLLEX です。ここも夫妻で出迎えてくれました。写真の様な試飲の場所もカウンターもちゃんと有るのですが、訪ねてくる人はそれほど多くはない様で、すごく歓迎してくれました。

ここでもシャンパン様のスパークリングワインから、幾つかの種類の白や赤まで色々試飲させてもらいました。ワインの価格表を張ってあるのですが、どれも5ユーロ位、凄く安いです。品質は悪くないと思いますが(あの試飲で本当の判断は出来ない、理由は後述)、あれでやって行けるのだろうかと思い、加藤さんに訊いてみると、何とか大丈夫らしいです。ボルドーでも安いところは、それ位らしいです。

単独ACと言ってもクレピーと同じく、作り手はそう多くなく、10軒少しだそうです。あまり広くは有りませんが、山からローヌ川に向かう緩やかな丘陵地に広がる美しい葡萄畑には心惹かれます。降りていった所にあるセイシェルの街はローヌ川上流の谷間の街で、川辺は美しく、小さくもとても綺麗な街で凄く気に入りました。

二日間で4軒のサヴォアのワインの作り手を訪問して、ワインの試飲をさせてもらいました。何処ともキチンとデグスタシオンの場所と設備を備えていて、少なくても6種以上のワインを試飲しましたが、大概のワインは既に開栓してあって半分くらい減っている物でした。ヴァキュヴァンを使っていたのはクレピーだけで、他はコルクで栓をしただけ、そんな前の開栓ではないでしょうが、試飲客があまり頻繁に来るとは思えず、何時の開栓かとても疑問です。グラスもINAOテイスティンググラス風なのは、ルーセット・ド・サヴォアだけで、余所はかなり使い古した小さな香りが判りずらいグラスでした。プロならいざ知らず、私などがこの状況でワインの真価を判断するのは不可能、結局は少し残糖分が有るワインを(味に厚みがあり分かりやすいので)贔屓にしている様でした。機内持ち込みが出来ないので、ワインは買うまいと思いながらも、数本買って持って帰ったワインを、開けてみるのが楽しみです。

さて、この日の夕食は、昨日の失敗を鑑みてちゃんと検索してから出かける事にしました。こういうのは娘が得意で、評判の良い所を見つけて住所から訪れてみました。店の外観は場末のビストロ風なのですが(ですから近くを探してうろうろしました)、中をのぞいてみるとモダンなインテリアで、よさげな印象です。かなり空いていたので、これならOKと入ってみると、予約で一杯と断られてしまいました。その後、別のレストランの検索や加藤さんを待っている間にどんどん人が入ってきていました。印象としては、非常に評判の良い新進レストランという感じですね。ちょっと見ただけですが、スタッフも皆とても若いようでした。画像の説明

次の案として予定していたレストランは、すぐ近くなので行って見ましたが閉まっていました。更に検索して、La Cibouletteと言うところに、今度は加藤さんに電話してもらいました所、「丁度キャンセルが入ったばかりでOK」という返事だったそうです。(この日の夜はデジカメを持ってゆかなかったので、写真はネット上から持ってきました)

ここは、過去にはミシュラン星もついた事があるらしいレストランです。入るとマダムが出迎えてくれました。で、ここのレストランが本当に素晴らしかった。

まずスタッフの動きが全くよどみないです。サービスもソムリエ氏も、本当に人が居ないように自然に事が進んでゆきます。そして料理もまた素晴らしかったです。滞在最終日で疲れ気味もあって、私はコースを取らなかったのですが、娘や加藤さんに来ているお皿を見ると、食べなくても見るだけで美味しそうな雰囲気があります。これは勘でしかないのですが、シェフは非凡な才だと思いました。

私はメインでイベリコ豚を頼んだのですが、これが日本で頻繁に目にするのとは全く違う見事なもの、本当に美味しかったです。サービス、料理とも完璧に近く、近年食したフランス料理では一番良かったです。私的には星2つか3つの感じです。(このレヴェルでしたら、本当にそのくらいの星はつくと思うのですが)

さて、来年はどうしましょう?、さすがに最近、もう海外スキーも、、、と思う事もあり、来年は未定です。でも行きたいワイン産地は沢山あります。