2012年05月31日
_ [computer] Ivy-Bridge、Xeon E3-1270v2 + P8Z77-M PRO で構成
4月下旬に、やっとIvy-BidgeのCPUが発売されました。昨年のSandy-Bridge発売の時には、翌年の22ナノ・スケールのこのCPUがやはり本命だろうと、手を出さなかった訳です。まぁ、年末にLGA2011の3930Kが出まして、ケースや電源が余っていた事もあり、我慢が出来ず常用と言うよりオーバークロック・テスト用の機種として1台作ってしまいましたが、常時通電し使用しているメインマシンとしてでは無いです。
Ivy-Bridgeは画期的な半導体技術が投入されたシリーズで、最高位の3770Kで新たに、、と思っていた矢先、Ivy-Bridgeの熱拡散がソルダで無くグリス接触になっている為、オーバークロックなどして負荷をかけると熱の上がりが早いと言う報告がありました。「殻割り」してグリスを高機能な物に変えると、放熱効果がてきめんと言う、かなり衝撃的な記事ですね。
私は、定格動作での常用使用を考えていたので、それほど気になりませんでしたが、そうこうしている内に、Ivy-BridgeのXeonが出てしまいました。こちらはオーバークロックなど出来ませんが、グラフィックが入っていなかったりして、消費電力が更に少ないようです。
私はゲームはしませんので、チップ内蔵のグラフィックでも良さそうなのですが、だた、モニタが30インチのWQXGAなのでインテルのシリーズでは対応できず、結局外部グラフィックボードが必要になります。(この点AMDでしたら、グラボ無しでもこのくらいの解像度の出力が出来ますので、とても良いです。)それらを考えあわせると、主にサーバー用とされているXeonは、結構良さそうです。それに、Ivy用の大概のマザーで作動するらしいですし、、
と言うわけで、Corei7 3770Kを買わずに、XeonのE3のv2シリーズ、Xeon-E3 1270v2をCPUに据える事にしました。クロックは3.5G、ターボ時は3.9Gで、スペックも価格もほぼ3770Kと同じです。目立った違いは、グラフィック内蔵かどうかだけで、どうせ内蔵グラフィックなど使わないし、オーバークロックもしないので、ちょっと面白そうなXeonにしてみました。
結局、主要なパーツは以下の通りになりました。
マザーボード:Asus P8Z77-M PRO
CPU:Intel Xeon E3-1270v2 Box
メモリ:Century CAK4GX-D3U1600( DDR3 PC3-12800 4GBx4 )
CPUファン:Scythe TRINITY2011
グラフィック:SAFFHIRE Radeon HD7750 1GB DDR5 PCI-Express3.0
電源:玄人志向 500W 80PLUS Platinum 150x125x86(mm) KRPW-PT500W/92+
ケース:SilverStone Temjin SST-TJ08B-E
SSD:Crucial m4 CT128M4SSD2 x 2
HDD:Seagate ST2000DM001
でかいパソコンは時代遅れと思っていますので、マザーボードのフォームファクタはMicroATXと決めています、マニュアルも日本語になっているしASUSが一番無難でしょう。メモリは昨年末3930Kのマシンを作ったときに余ってしまった物で、後のパーツは今の段階で評判の良いのを集めただけですが、SSDは少々迷いました。大昔から起動ドライブはRAID0と決めています。出たばかりの東芝製のチップを使ったIOデータにしようかとも思いましたが、評価が一定しないし結構高い為見合わせました。評判の良いM3Pとも思いましたが、やはり高いので躊躇していた所、m4の128Gがついに1万円を切ったので、使い慣れたm4の128G版を2台(RAID-0)にしました。
簡単な組上げと動作確認はすぐ終わりますが、それからが何時も大変です。出来るだけ静かで、内部をいかに綺麗に仕上げるかが、自作パソコンの工夫のしどころです。パーツの優秀さもあり、仮組み動作で非常に静かであることが分かりましたので、HDDは静音ケースに入れて5インチベイに設置しようと思いましたが、、何故かネジの位置が合わない!、両面テープで止めるか、、とも思いましたが、ここはキチンとしたマシンに仕上げたいので、全部ばらしましてからドリルで穴を開けてネジ止めしました。(その後色々ありまして、結局3、4度全部ばらして組み直しました。)買ってきたケースは全面に大きなファンが有るのですが、後ろのケースファンが付いていませんでした。折角他が静かなので、全面の大きなファンを使わず超静音のケースファンを買ってきて取り付けました。CPUファンはとても静かなのですが、幅が大きくてフィンがグラフィックボードの裏に接触しそうです。接触するとどこかショートする危険性もあるので、放熱に少し影響が出るかも知れませんがテープでガードしました。その後、配線処理に工夫色々、結構時間をかけて調整し、やっと蓋を閉めました。
CPUも省電力なら、HD7750も、プラチナ規格の電源も同様みたいで、ファンは計4個回っていますがどれも低回転で、雑音が多い部屋内では殆どファン音は聞こえません。
OSは今更Win7を買うのもどうかと思うので、年末まではとりあえず来週に出る予定のWin8のリリースプレビュー版を入れておこうかと思っていたのですが、それも待ちきれず3月に出たConsumer Previewを入れてみました。何事も無くインストール終了、早速SSDで構成したRAID0のベンチをはかってみましたが、、え!シーケンシャルリードが530です(普通は900近く出るはずです)。ライトは350位でこちらはRAID0にした効果がでていますので、どこかがボトルネックになっています。一番怪しいのが、SSDケースです。実はSSDはCENTURYの某ラックケースに入れてありました。如何にもRAID用っぽいデザインでしたし便利そうなので、わざわざアマゾンで買ったのですが、今回解った事は、これを使用すると530以上出ません。完全に失敗しましたね、直接つなげると830ほどになりました(でももうちょっと行ってほしかった)。
そんなこんなで、構成を変えるごとに全部ばらして組み直していたので(ネジ穴も、もう一度開け直したりしたし)時間がかかりましたが、出来上がりは極めて静音の高機能パソコンになりました。私は、ゲームも動画のエンコもしなくて、普段立ち上げるのはブラウザ位なものなので、早さは正直よくわかりませんが、省電力ぶりは見事ですね。アイドル時にCPUクロックを下げる設定はBIOSで切っているので、常時3.5Gで動いていますが、殆ど熱くなりません。電源もさすがにプラチナクラスで、あまり熱くなりません。7750のグラボもしかりです、これならファンレス・バージョンにすれは良かったかもしれません。早さだけでしたら、昨年末に作った4.3Gで動いています6コアの3930Kの方が早いですが、余り熱くならない静かな(それでいて高性能な)マシンは技術の革新をやはり実感します。