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xiphioの備忘録


2013年10月12日

_ [wine] Corton clos du Roi 1959(Paul Bouchard)

毎度の、口漏れワインの開栓。下のボトルにかなり液漏れの後が有るのだけど、現段階では漏れ出しては居ないみたい。昨年夏に、クーリングユニットの不調で24度まで上がった時かも知れない

ワインの液面は結構下がっている。よく見ると、キャップシールが柔らかいプラスチックのような樹脂で、トップの瓶縁の一部が、小さな窓の様にあいている。こういうのをみたのは初めて、「ワインはコルクを通じて呼吸しているのだから、隙間を空けておかねばならない」とでも思ったのだろうか?。残念ながら今ではそう思っている人は殆ど居ないけど。画像の説明

樹脂のキャップシールは結構厚みがあるが、柔らかいのでナイフで簡単に取ることができた。でも59のワインで、このキャップシールはどうなんだろうか、70年代か80年代の出荷で、その出荷する際にこういうシールをしたのかも知れない。結構謎が多い。コルクは豆腐の様に柔らかかったけど、自宅飲みなので、時間をかけてゆっくりゆっくり開栓する。

普通ある程度古いワインをソムリエナイフで開栓する場合、コルクに弾力性が無くなっているので、内部からの陰圧もあり開栓途中で下1/3位から折れてしまう。概ねそれが普通だと思って良い。だから、古いワインを開栓しているソムリエさんが、途中でコルクを折っても下手と言うわけではない(だから最近は、裏で開栓することが多いかな)。なれた人だと、最初から折らずに抜くことを考えず、わざと折って、残りをきちんと抜くようにして居るみたいです。そうした方が、ぼろぼろになったコルクが落ち込むと言う事が少ないし、かえって、早く綺麗に開栓できます。

誰かと一緒だったりすると、開栓にもそう時間はかけられないので、結局折ってしまう事が多いのだけど、本日は時間もあるのでゆっくり圧力を抜きながら時間をかけて開栓。コルクは全体にワインを含み、ぐずぐずで黒くなっています。だから液漏れしたのでしょう、焼き印も読み取れません。。画像の説明

以下、飲みながらの感想

開栓後すぐのテイスティングでは、少々酸が立っている感じだったけど、その感じも割と綺麗な酸で、「うん、大丈夫、」と思う。

暫くして、ふた注ぎ目、(確かに有るんだけど)酸はそれほど感じず、むしろ裏方に回った感じ、表には、柔らかな飲み口が出てきて、その後のアフターの、その優しく美しく長い余韻に浸りきる。あぁ、美味しいなぁ、これだから古いブルゴーニュはちょっとばかり特別。

酸は飛ばないから、口が慣れた事による変化だと思う。私は酸は嫌いじゃないので、このくらいだったらテイストの骨格としてとらえる事が可能なので、慣れるとむしろプラスに評価する傾向にあると言う事を、自覚している。

そうであっても、これはやはり素敵な飲み物だ。もう、等級とか、どこの畑とか、どこの作り手とか(この位古いブルゴーニュの作り手って、たいがい聞いた事が無い名前)、殆ど関係ない気がするなぁ。

_ [misc] 版画家、小林敬生氏の講演

近くで、和紙を使った小さな版画の展覧会(ミニプリント展)があり、オープニングのセレモニーに一つに、審査員の一人でもある版画家の小林敬生さんの講演会がありましたので、参加しました。

実は昔、小林敬生さんの版画を雑誌で見て衝動買いした事があり、以来年賀状などをいただくのですが、この度先生は多摩美を退官される事になり(もう70歳とのことです)、「陽はまた昇る・小林敬生・版画・1967-2012展」(多摩美術大学美術館10/25-11/10)を開かれる由。その案内と、レセプションパーティの招待状を少し前に戴いたのですが、その頃に東京に出る予定は無く、残念に思っていたところでした。

そのミニプリント展のオープニングセレモニーでの小林敬生さんの講演は、内容的には版画の歴史の話で、講演時間の1時間では足らないくらいでした。でも先生の話は面白いですね、全部、ゆっくり聴きたいところです。画像の説明

その後に入選者の表彰式など色々あってから、1時間半のパネルディスカッションがありました。展覧会の入賞者は、大賞以外は全員女性ですね。作品は次のURLで見る事が出来ます。(http://miniprint.awagami.jp/exhibitions/index.html)

このパネルディスカッション、最初の方はひたすら眠かったのですが、話題がこう、現代における版画とは何か、、と言う様な話になって、俄然面白くなってきました。現代の美術に疎い私なんかは、パソコンでインクジェットで出力した物を「版画」だとはとても思えないのですが、現在ではこれも「版画」として認められている様で、キチンとした版画展にも出品されているらしいのです。そういう事に違和感を感じる人も、当然多い様で、そこに議論も有るわけです。現代美術のあり方、って話の、ほんの一端でも聴けた事は、とても興味深かったです。これを発端として、その後、自分でも思うところも色々あります。

最初は、小林先生に挨拶だけして、ここらで帰ろうかとも思っていたのですが、パネルディスカッションの後半が面白かったので、流れで展覧会場に場所を移しての懇親会にまで行ってしまいました。車で帰るし夕食も家で準備してあるので、会場で提供されたお酒も食べ物にも手を出しませんでしたが、その展覧会場で応募作品を全て見る事が出来たのは、とても楽しかったです。作品販売もしていて、ちなみにお値段はと訊いてみると、ミニプリント展と言う事もあり作品が小さいので、高いのでも2万円くらいまでで(安いのでは2千円と言うのもあった)、ちょっと買ってみようかな、と思ったのですが、お財布にお金があまりなくて、全部かき集めて、優秀賞になった作品1点だけ何とか買えました。

心残りな作品も1、2点あるし、時間があればまた見に行きたいと思うのですが、、ちょっと遠いんですよね。

追記(10月14日):お休みの日、気になっていたので、本日午前にもう一度見に行きました。2点ほど買うつもりだったのですが、よく見るとそれぞれ同じ人が2作品づつ出しているのでそれも含めて、4作品、あと気になった作品の中に2千円と言うのが幾らか有ったので、その中から2つ、合計6点も買ってしまいました。入選作でもない作品も含まれていますが、自身に無理のない範囲で、少しでも若い作家さんの励みにでもなればと思います。