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xiphioの備忘録


2014年12月05日

_ [wine] La Romanee 1988

長らく(かれこれ30年以上)ワインを飲んでいますので、有名な銘柄のワインと言うのは、大概飲んで居ます。現在ロマネ・コンティなんか飲もうとすると、1本百万円単位なのですから、もうとんでもない事ですが、昔は一人で飲むので無ければ、ちょっと頑張れば割と普通に飲めました。ヴィンテージまで含めた歴史的銘酒、たとえば45のムートンとか、47のシュバルとか、31のナショナルとかは流石に飲んだ事が無いのは、少々残念ではありますけれど、まぁ仕方ないでしょう。そんな中にあって、ロマコンの上の小さな畑「ラ・ロマネ」だけは未だに飲んだ事が無いワインでした。ラ・ロマネも今では手に入れようとすると、数十万というとんでもない値段でして、おおよそ「味わいを楽しむ、飲むべき」ワイン、の範疇を超えて居ると、私は思います。画像の説明

昔は、普通に売っているのを見た事が無いラ・ロマネでしたが、1994年の秋にドゴール空港の免税店にて、このワインを発見!、即買って帰りました。有名な話ですが、その頃はブシャールがこのワインを作っていまして、95年にアンリオさんが買収するまでは、その当時のブシャールは評判があまり良くなかった訳です。更に時代は下って2000年代になると、畑の所有者のリジェ・ベレールがワインを作っています。現在では、ドメーヌ・コント・リジェ・ベレールのワインで、評価も非常に高いようですが、値段も非常に高く約25万円ですね。既に買って飲んで楽しむワインではありません。(富豪のお楽しみか、投機目的ですかねぇ)

そういう意味では、ドゴール空港でこのワインを買えたのは、本当にラッキーでした。そうで無ければ、ラ・ロマネは、私には生涯飲んだ事が無いワインになるところでしたから。まぁ、現在とは作り手とか、色々違っているので、あまり意味はないのでしょうが。

所でこのワイン、評判が良く無い時代のブシャールのワインなので、あんまり期待はしていなかったのですが、結構美味しかったです。良いヴィンテージと言われて居る88ですが、濫造も多かった80年代後半、それでも割とキチンとしたワインで、フォルムも崩れておらず最初から美味しかったです。開けたすぐから、とても良いバランスのワインで、そういう意味でちょっとロマネ・コンティを思わせる所もあります。そこら辺りでは、予想よりずっと良かったです。ただ時間をおきましても、そのままか、少し小柄になる感じではありました。でも、気分だけかもしれませんが、何となく「ラ・ロマネ」の雰囲気は感じられた気がしまして、そこそこ満足であります。