2016年03月08日
_ [Traveler's diary] UTAU DAIKU in ウィーン(ウィーン3日目)
観光をあまり含まない短いツアーを選んだので、本日が唯一の自由日です。それでも午後からは、昼食を含めツアーの行動があるらしいのですが、さすがにそれはもうパスしたいところです。そういう訳で、この日は、全日自由行動にさせてもらいました。最近では、ツアーを離れるの為には、その旨の申告書を書かなければいけないんですね!
考えれば、こちらに来てから、昼食はすべてツアー昼食、夕食は練習や本番でちゃんとした物が無く、ふつーの自由な食事って一度もありません。本日夜は、シュターツオパーでアイーダを観るので、本日の昼がどっかに食べに行ける唯一の機会です。
美味しいところを探すのは娘がすごく得意なので、まかせると、ウィーン随一と言うミシュラン2星のレストランを予約してきました。Steirereck (シュタイラーエック)です。
まず朝9時半にホテルで娘と待ち合わせ後、ホテルのすぐ隣のベルベデーレ宮殿へ。絵画を沢山見た後、11時半にベルベデーレ宮殿を出て、タクシーでレストランにむかう。ウィーンと言えども、ドイツ語圏の料理、あまり期待は出来ないかも、、と思いつつだったのですが、ここはとても素晴らしい。単なる面白さにとらわれない堂々たる料理、それでいてお皿は創造性に溢れています。シェフの才能たるや、素晴らし物を感じます。そう、最初から最後まで、マジとても素晴らしい!、私の感覚では堂々3つ星のレストランだと思う。良くは知りませんが、東京のフレンチのどの星付きレストランより優れていると思います。
ワインリストがまた吃驚、地元オーストリアの優秀ワインがほぼ網羅されている、、たとえば、グリューナ・フェルトリーナの白ワインが(それも優秀どころばかり)、2ページ(それも行数多し)に渡って記載されています。あまりに多いので、白ワインはヒルツベルガーに限定、リースリングかグリューナ・フェルトリーナで迷いましたが、リースリングは最良のジンガーリーデル畑の物は自宅でも時折飲んでいるので、グリューナ・フェルトリーナのスマラクトで一番古い物、2011年のアックスポイント畑の物にしました。赤は、同じく地元オーストリアのピノ・ノワールにしたかったのですが、銘柄は正直わからないので、ソムリエさんにお勧めを聞いて決めました。エルンスト・トリーバウマーのブラウブルグンダー2006(オーストリアでのピノ・ノワールの呼び名)でした。ボトルはボルドーみたいですが、真っ当にピノっぽいです。最近はオーストリアの赤ワインも、かなり注目されています。ただ、やはり白ワインの方が明らかに秀逸です。ヒルツベルガーの白は、世界最良のワインだと常々思っております。
予想通り、食事が終わると概ね3時、タクシーで美術館にむかいます。ウィーンに来てのもう一つの目的は、ここでフェルメールを見ることです。大学4年の冬、2月ぐらいだったか、友人に誘われて、卒業旅行にフランスとオランダ、それとドイツ、スイス、オーストリア、イタリアに行ったときの思い出。オランダのデン・ハーグで「青いターバンを巻いた少女」、そしてウィーンで見た、このフェルメールの「絵画芸術」は、(35年ほど前の事ですが)後々までも強く印象に残っていました。再び相まみえるのを、楽しみにしていました。
入館して、まずフェルメールを探しに行きます。館内案内のパンフに書かれてある各名画の場所を見て、まず「絵画芸術」の展示されている筈の部屋にゆきましたが、その部屋が閉鎖されています。気落ちしましたが、ずっと絵画をみていますと、違う部屋で見つけまして、うれしくなりました。ルーブル、ウフィッツィ、そしてウィーンは本当に素晴らしい場所です。毎日でも行きたいですね。
閉館時間は午後6時なのですが、その少し前に美術館を追い出され、近くなので、歩いてシュターツオパーまで行きました。ここシュターツオパーでオペラを見るのは、学生時代以来およそ35年ぶりです。昔は最上階の立ち見席だったのですが、今回は平土間席です。本当にありがたい事だと思います。演目はアイーダ、歌手で知っている人はいませんが、指揮は女性指揮者としては一番有名なシモーネ・ヤングさんで、期待できます。歌い手は、アイーダが少々弱いものの、後の方は皆良かったです。本当は、昨日の演目のアリアドネ見たかったのですが、、
終演は10時過ぎ、ホテル近くのビール専門店みたいなところで(ちゃんと娘が予約もしてくれた)、ビールと軽く食事してからホテルに帰る。