2018年08月01日
_ [audio] TEAC NT-505 購入
前々から買おうと思っていたDAC、TEACのNT-505をやっと導入しました。
今年1月の発売だったにも関わらず、長らく在庫無しの状態であったのだけど、最近になって、やっと物が出回る様に成ったみたいなので注文しました。
昨年買ったSonica DACも、使い始めてまだ日が浅いし特に不満があるわけでも無いので、急いで買う必要は全くなかったのですが、SonicaがESSの最上級のDACなのに対して、こちらは旭化成のトップのDACと言う事で興味が有った事と、今年春に中古のルビジウムのクロックジェネレータモジュールをオークションで購入し、それをケースに組み込んで、電源も別途作成したのですが、肝心の10MHzの外部クロックを使用できるDACを持っていなかった、と言う事情に依ります。
NT-505が出回る様になるまでの半年の間、各社よりDACの新製品が幾つか発表されていまして、そちらにも大いに気持ちが揺らいだのですが、結局この価格帯で外部クロック入力可能な機種は無かったので、やはりこの機種にしました。
昨日届いて、早速パソコンと接続。foobar2000でASIOからの出力にすると、何故か音が出ません。そこでASIOの設定から転送方法をBulk Petにすると、自動でドライバを読み込み、音が出る様になりました。その後はすんなりfoobar2000でDSDの再生までOKでした。それで早速、自作ルビジウム・マスタークロックの外部入力を確かめましたが、こちらも問題ないようです。
後でTEACのページを見ると、「最新のASIO USB DRIVER V1.0.27で、foobar2000から音が出ない」と言う不都合が、既に報告されていましたね。その内に対策してくれるみたいですが、私の所では、とりあえずBulk Petでを選択すると使えています。
最初の試聴の印象では、音はなかなか良いです。特にルビジウムクロックを使うと、Sonicaよりも明らかに良い感じです。静謐で透明感があると言うか、より滑らかになると言うか、、。高精度な外部クロックのメリットは色々聞いていましたが、「なるほど」と少し納得してしまいました。以後はこれが無いとダメかも知れない、です。
このルビジウム発振器には15V(2A)の電源が必要なので、同じ出品者から電源も同時に購入していたのですが、オーディオ用でもあるしこの際リニア電源にしたく思い、トランス等々を購入して電源を自作したのですが、1時間ほど聴いていた所、突然クロックのロックが外れました。原因は、発熱による電源の電圧低下です。
2Aも流れるので、結構熱くなるのですが、レギュレータの放熱が足りなかった様です。情けない事に、これは私の設計ミスです。素直に付属のスイッチング電源にするか、自作の電源の設計を変えるしか有りません。(大きなヒートシンクを付けるとか、、じゃなければケース自体交換しなければ、、)
その後、ネットワーク関連の機能を試してみようと思いました。ネット関連の操作は、Sonicaと同じで専用の携帯アプリを使って操作するらしいのですが、その専用アプリ「TEAC HR Streamer」ですが、「当然有るよな」と思っていたアンドロイド対応版が無く、現時点ではiPhoneやiPadでしか使えないと言う事実に愕然としました(後で製品のページをよく見たら、「Android用アプリは今後公開予定です。(2018年5月現在)」って、小さい字で書いてありました)。Apple系がどうも嫌いな私では、当面ネット関連の機能は全く使えないと言う事になります。
これが使えないとなると、この機種で大きなセールスポイントとしている「ネットワーク再生機能」や「MQAデコーダー対応(実はNETでしか使えない)」とかが全く意味をなさない事になりますね。これらを目当てにして購入すると、「なんでぇ!」って事になるかも知れません。まぁ私はMQAにも全く興味がないし(既に時代遅れのCDにはこだわっていないし)、ネット機能も「単体でネットラジオが聴ければとても便利」位しか思っていませんので、とりあえずは良しとしています。
実際にマニュアルを読んで機能を確かめようとすると、前述のMQA再生にしてもそうですが、何かにつけ肝心な所で色々制限が多いですね。他には、「外部クロック同期はUSBとNETでしか機能しない」とか、「USBメモリーからの再生は192kHzまでで、それ以上はダウンコンバートされる」とかです。
発売して半年以上経つのですが、ハードはともかくソフト面において、まだ未完成な感じはします。しかし、それらを踏まえても、現時点でこの価格で、この機能とこの音質は、なかなか素晴らしい物だと思うのがファーストインプレッションです。
追記(8月9日): 以前に問い合わせたTEACのサポートから、Android版の「TEAC HR Streamer」が提供されたとmailで連絡が来ました。以前問い合わせた時は、まもなく提供の予定との返事をもらっていたのですが、後になってわざわざ教えてくれるなんて、流石にサポートは良いですね。