トップ «前の日記(2020年05月01日) 最新 次の日記(2020年05月05日)» 編集

xiphioの備忘録


2020年05月03日

_ [audio] Nakamichi 700II メンテナンス

4月後半は大掃除ばかりだったのですが、ナカミチのカセットデッキ700IIが他の不要品と一緒に出てきました。流石にこれは、捨てたりハードオフで売ったりは出来ないので、そのまま手元に置いておき、先日と本日メンテナンスしてみました。画像の説明

このカセットデッキは父親の物なのですが、買わせたのは私です(当時の私のあこがれの機種でしたので)。録音機材として、これでFMやLPを録音していたのは、私だけでしたし。

使用してきた録音の機材としては、オープンが初期の少しだけで、それ以後はカセット時代が長くて、以後のデジタルの時代にはDAT、MD、そしてパソコンによる録音と、めまぐるしく移り変わって来ました。

ソースは、大昔はもっぱらTVとかラジオ、以後長らくはFMでのエアチェックやLPですね。元々生録はしないので、CDもリッピングになってますので、CS-PCM放送の録音が最後くらいで、暫く前から録音の要求自体が無くなっています。ただし、録音したテープが沢山有るので、一応再生だけは出来る様にはしておきたいとは思っています。(古いカセットなどをデジタル化する根性は無い)

出てきた700IIは、それまでの保管場所があまり良くなかった様で、埃や汚れが結構酷く、元は綺麗なアルミヘアラインのパネルもシミのような物が数多く出ていて、あまり良い状態ではなさそうでした。

まずは筐体の汚れを落としてから、通電してみましたが、通電はOKですが、テープが無くても再生状態になり、停止状態になりません。何とかテープを入れて再生してみましたが、最初左右メーターとも振れていましたが、直ぐに片方が出なくなりました。出ている方も、音が小さいです。カセットデッキのトラブルと言えば、まずは内部ベルトが緩んだり切れてしまったりが定番なのですが、その点は意外な事に大丈夫な様です。

お休みで時間も有ったので、木製ケースを外し分解してみました。よく見ると、あちらこちらにコネクタがあります。と言うか、殆どコネクタで繋いでいます。音が小さかったり出ないのは、コネクタの接触不良である可能性大です。と言うか、そのほかの理由ですと、私にはどうしようもありませんが、、

目につくところから、コネクタを外し接点復活剤で処理してゆきますが、大体、このコネクタ、どれもとても緩いです。これでは、経年変化で接触不良がでても仕方ない気がします。簡単に手が出せる所では変化無くて、もっと分解をすすめて、内部のコネクタを触ると音が出るようになりました。でも本当に安定しないです。接点復活剤では充分治らない様ですし、差し込み自体緩いので、どうやらコネクタ自体が良くないみたいですね。

パネルはあちらこちらにシミが浮いていて汚かったのですが、水やアルコールで拭いただけでは取れません。仕方ないので、探したらアルミ用の洗浄剤が有ったので、取り寄せました。それで本日、パネルやつまみを全部取り外して洗浄しました。流石に専用の品だけありまして、綺麗になりました。

後は、直ぐ再生状態になる問題点ですが、この700IIはIIとしては初期の製品で、操作パネルが静電スイッチの物とは違って、まだ700と同じ機械式スイッチになっています。操作のパネルの所の構造がどうなっているのか良く判らないので、コネクタの部分とか恐る恐る触って居ましたが、少し力を入れたら操作パネル基板が取れてしまいました。どうやら接着剤か両面テープで、ひっつけてあっただけみたいです。操作パネルの基板にも、例の緩いコネクタが使われていますのですが、洗浄しましたが、そのせいではなさそうです。だいたいこの操作パネル基板、よく見るとネジ止めする穴が開いているのですが、なぜか接着剤で止めてありました。意味不明です。

長らく色々触って居るうちに、どうやら原因は再生の所が時折オンになりっぱなしになるせいの様です。再生のパネルを隙間から押し上げると、症状は無くなります。しかし、この各操作のパネル、どういう風に固定されているかが判りません。無理してどこか折れてしまってはお終いなので、これまた最初はおそるおそる押し上げていましたが、直ぐに元の状況に戻ってしまうので少し力を入れたら、、、パネル取れてしまいました。「やっちゃったかな!」、と思いましたが、よく見るとその再生操作パネルもその下のゴムに両面テープかなんかで貼り付けて有るだけでした。

「こんなんでええんかい?!」、とも思いましたが、まぁこれで解決。今度はあまりSW部分に圧がかからないように、同じように両面テープで再生操作パネルを貼り付けて動作OKです。操作パネルの基板の固定は、両面テープは使わず、折角穴が開いていますので、調べたところ2mmのネジが合ったので、それでネジ止めしました。どうして接着剤で止めたのか不思議です。

メーター周りの緩衝のウレタンがぼろぼろになって汚いので綺麗にして、代わりのを付けてました。メーター下にメーター照明のランプが左右2個ずつ、合計4個も付いているのですが1個切れていました。取り外して見たところ、よく見かけるBA9sとか言う口金のランプですが、何と8Vと書いてあります。9V位のが有ればそれで良いのでしょうが、探したところ手元に12Vの白色LED(車用の無極性のLEDランプ)が丁度4個有ったので全部これに交換しました、ちょっと暗めですが大丈夫でしょう。

以上で、組み上げました。パネルも綺麗になり、動作も快調です。でも、暫く聴いていましたら、時折片方の音が出なくなります。どうやら接触不良は充分直っていない様です。また分解して、もう一度コネクタの部分を見直す必要が有る様です。