2010年02月25日
_ [audio] TRIO 700M 修理依頼
今のケンウッドがトリオ(TRIO)時代の古いメインアンプ、700Mが有るのですが、この間音を出してみた所、音が時々途切れます。プリのVR上げると突然音が出るようになったりするので、SPリレーの接触不良と分かります。
時々音がとぎれながらも聴いていますと、これがなかなか品の良いいい音で少し見直しました。なんだかアキュフェーズに通じる音といいますか、、。これから気温が上がった時のデスクサイドのアンプに使ってみようかなと思い、メンテについて少し調べてみた所、ケンウッドのサービスは大変評判が良く、こんな凄く古いアンプでもメンテナンスしてくれるらしいです。(あと、その他素晴らしいと思うのは、経験上ではスタックスとラックスです)
早速ケンウッドのサービスに電話をかけた所、とても親切かつ的確に対応してくれました。四国なので最寄りのサービスセンターを紹介してくれたのですが、古い物なのでこの機種の扱いに慣れたサービスマンの居るらしい関東の方でお願いしたい、と申し出ると、暫く待って、大阪で扱える人が居るからそちらを紹介します、と言う事でした。早速、大阪のサービスステーションにこれまでの状況を電話して、「多分SPリレーだと思います。その他各部調整もお願いします。」と言って、アンプを送りました。
暫くしてから、サービスマンから電話が有りました。「SP接続リレーの接触と動き自体も悪いみたいで、交換しないといけない」との事、交換は必要なのは私でも分かり切っていた事ですが、更に「部品の在庫が無いので、修理出来ない。」と言ってきました。件のリレーの詳細を聞くと、オムロンの24DCのリレーとの事。「探せば有るでしょう?」とは思いましたが、「修理出来ない」と言うのですから、「仕方ない、自分で交換するか」と思い、リレー交換は諦めました。
それで、「その他のバイアスとかの各部の調整も見てもらえますか」と言った所、「そんなの必要ない」と言います。「古いので、ずれている事もあるのでは、、」と続けますと、「部品とか交換すれば必要だが、交換していないのだから調整は必要ない!」と言い張ります。心中、「そんな馬鹿な!」と思いつつも、こんなのに任せても駄目そうなので、向こうの言い分通り「修理不可」で返して貰う事にしました。ついでだったので、回路図と、出来ればサービスマニュアルもコピー貰えないかと頼んだ所、「サービスマニュアルに、分解の仕方とか回路図も入っている」という事だったので、有償でコピーして貰う事になりました。
アンプはすぐ返送されました。流石にプロです、キチンと梱包されています。今回「修理不可」という事なので、返送送料だけで修理代自体は無料でした(そこはとても良心的です)。中を見た所、回路図のコピーが1枚入っているだけでした。電話での約束とは全然違うのですが、サービスマニュアルは普通には譲ってくれないのだな、と納得してそちらは諦めました。
その後、試しに先日マランツの3300のマニュアルを買ったサイトで探してみたら、何と700Mのサービスマニュアルも有ったので、こちらで買いました(国外仕様なので英文です)。ただ回路図はケンウッドでもらった国内用と微妙に違っていまして、回路図だけでもコピーしてもらえた意味はありました。
さて、早速中を開けてSPリレーを見てみますと、、これがごくごく普通の、非常によく見るタイプのオムロンのリレーです(LY2と言うやつ)。ヤマハのB−2などでも同じタイプのリレーですが、そちらは基盤直付け用の足が細いタイプなので、普通のパーツショップではあまり見つかりません。でも、700Mはよくよく見てみると、ごく普通に見かけるプラグインタイプの物を基盤に差し込んでハンダ付けしてあります。「これのどこが、無い部品なんじゃい!、何処でも売ってるぞぉ!!」と頭に来ました。このリレー、当然のように何処ででも売っていまして、他に必要な物もあったので、すぐRSで注文しました。
品物はすぐ届きまして、本日SPリレーを交換しました。広い足にベタにハンダ付けしてあるので、古いリレーを取り外すのが、なかなか面倒です。何とか取り外しまして、あとは簡単に交換完了です。どう考えても、単に交換するのが面倒なので、修理を断ったとしか思えません。
ついでに、インターネットで手に入れたマニュアルを見ながら、バイアスの再調整もしました。L側が幾らかずれていました。折角ここまでやったので、この後時間がある時に、フロントパネルとつまみの洗浄、部品が手に入ればランプをLEDランプに交換、とそこらまではしてみようかと思います。更に気力があれば電解コンデンサの交換もしましょうか。
結局自分で全部やった訳ですが、本当言うとこの位ケンウッドでやってもらいたかったですね。ケンウッド自体は良く対応してくれたのですが、今回私がたまたま当たった、大阪サービスセンターが、結構酷かった、と言う事です。余所の記述では、この700M、現在入手難の終段が飛んでも、代替品に交換して良ければ何とか修理してくれるらしいですし(普通はメーカーがそこまではしてくれない)、自分で確保しておけばそれで修理してくれるらしいです。私もそう言う所のサービスセンターにお願いしたかったです。一応、最初にその様にお願いしたんですけどねぇ。とにかく、この様な機器の修理の場合、たとえ大阪在住であっても、ケンウッドの大阪サービスセンターには頼まない方が良いかと思います。