2010年05月18日
_ [computer] ツヴァイ・ウォルター
先日何を思ったか、えらく久しぶりにPCのゲームソフト(所謂ギャルゲーでしょうか)を買ってみました。
そうですね、暫く前の週間アスキーの岡田さんのコラムで、ガイナックスでその手のPCゲームを出した時の事を書かれていて、最後に「今の状況をショップに見に行ったら、昔の隆盛は今はなくほんの少しの売場しか無くて、、」と言う風な事を読んだからですか、、
普段私はまずゲームはやりません、ニンテンドーもPSも買った事が有りません。大昔確かPC98でやった「軽井沢誘拐案内」を憶えているくらいでしょうか、、後、まともにやった物としては「同級生」(最初に出たオリジナル)だけだと思います。その頃、他にもゲームソフトは幾つか買った記憶は有るけれど、迷宮を探索しながら、ちまちま経験値や所持金をためて行く単純作業がどうも我慢が出来ず、セーブデータを解析しバイナリエディタで書き換えてさっさと終わらせていました。でも、そのうち簡単な事ではセーブデータを解析出来なくなって、以来長らくPCゲームとは無縁でした。
それから約15年、最近のギャルゲーは声が出るらしいですが、その他どんなに変わったのかと、コストダウンしたのを適当に幾つか買ってみました。15年の進歩を期待したのですが、某ソフト、シナリオが長くて複雑そうになっただけで、ポイントや所持金を貯め、使用アイテムを見つけて、、と、まぁ進行は昔と全く変わらないのに、正直凄くがっかり、、新作を買わなかったのが悪かったのかなと思いながら、30分で中断しました。次の作品はRPGでは無いけれど、ほぼ同じ印象、昔と何も変わっていないじゃない、、と、これも1時間経たずにプレイ中止。
最後に「ツヴァイ・ウォルター」と言うのをやってみたのですが、これは面白そうで続けてしまい、ついに最後まで見てしまいました(結構時間かかったぁ)。ゲームですが、選択肢もそう面倒で無く(まぁ攻略法も既にあるし)、全体的には殆どマルチメディア・ノベルって感じで、時折展開する画像と、どんどん流れているテキストを読んでいるだけて話が進んで行きます。絵が殆ど動かない、字幕付きのアニメって感じでもありますね。一応18禁ソフトなんですが、ストーリー進行が本分で、そちらはおまけです(でこの部分、話が進まないのにやたら時間をくうので適当にスキップ、オジサンなので)。
お話自体はよく考えれば変な所沢山で無茶なんですが、それでも縦横に張り巡らした伏線を後で拾いながら、長い話をまぁまぁ何とか纏めてはいるので、良く作ったなぁ、と少し感心です。今回のロボットは(エヴァ+イデオン)/2ですかねぇ。それよりもメインストーリーからは離れている各部分の、本来余分とも言えるようなシナリオをキチンと、また大変魅力的に作っているのには、大感心です。脇役(とりわけ同級達)の個性をとても楽しくも魅力的に描き出していますね。本来のストーリーより、こちらのエピソードの方が楽しいです。ただせっかちな私には、一部のシナリオでは、少々ねちっこ過ぎるのでは無いかと思える事も幾らか有りました。
見事なグラフィック、素敵なイラスト画、耳に残る音楽、が満載です(正直、胸を過剰に強調した絵は、明らかにバランスを崩していて凄く変だと思います。私の感覚だと立派な奇形です、でも最近のはどこもそうなので、)。昔の感じだと、これ1本で、5本分くらいですね。(更に、おまけに付いているアフターエピソードだけでも1作分くらいありそう)「こんな大作、作るの大変だろうなぁ、、」ってのが素直な感想。その方面でいくら評判になったとしても、オフィスソフトみたいに数が出ないソフトを、新品定価1万円弱で売って大丈夫なんだろうか、と思ってしまいます。とは言っても、数千円でないと絶対買いませんけど。
PCゲームに関しては、まったくもって浦島太郎状態の私でしたが、なんだぁ以前と全然変わって無いやん、と思う事と、最近のデジタルのクリエータ達は凄いなぁ、と思う事、両方でした。