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xiphioの備忘録


2010年10月03日

_ [wine] Vosne Romanee 2004 (Dom. Leroy)

最近このワインを「あまりお薦めしない」との話を聞いて、どんなだか確かめてみたくて、開けることにしました。普通なら、あと10年くらいは開けないでしょうが、、画像の説明

ルロアの2004がリリースされた時の事は、良く憶えています。ヴィンテージもそこそこながら、インポーター等の情報では、ルロアの畑は病気に悩まされ、加えてマダムのご主人が亡くなった年で充分な手がかけられなかったので品質に問題があり、特級を全て格下げして村名で出した由。したがって、「このヴォーヌ・ロマネには、リッシュブールもサンヴィヴァンも含まれている」と言うのが、その時の売り文句でしたね。まぁ、その売り文句に乗って、過去に例のない高価格な村名ヴォーヌロマネのワインを買った私ですが。

ビーズ・ルロアさんは、会ったことも話したこともありませんが、色々飲んでいますと、その噂通りそのテイスティング能力(良いワインを判断する能力)は全く素晴らしいと思います。ネゴシアン部門のワインもかなり良いのはその証ですし、ヴィンテージ関わらすルロアのワインが常にユニバーサルでありながらも殆ど一定の形をもつのもその証拠かもしれません。

まずグラスに注ぐと、その色の薄さに少し驚きます。ただ、きょうびこの程度の色のブルゴーニュはビオ系にも有りますので、それほど気にしません。香りをかぐと、開けてさほど経っていないにもかかわらず広くフワっと立ち上がる特徴的な芳香が印象的。ブランドだと、新進気鋭のビオの最先鋒の作り手のワインかと思うでしょうねぇ、、。

テイストは、柔らかく甘い果実に付随して結構な酸味が追いかけて来ます。まぁ、平たく言えば薄くてアシッドです。へたをすると、作りは良いけど意外と薄くて長持ちしなかった76か83辺りのブルゴーニュと間違いそう。これが2004、それもルロアなので、ちょっと吃驚です。でも、香りも広いし、アフターも結構甘く長く、とても美味しいと思います。でもいかんせん、全体像として、こうコアの部分が無いと言うか、散漫な感じが有るのは事実で、そこが弱いところでしょうね。酸は常にありまして、弱い人は駄目でしょうね。私は古酒が好きなので、このくらいは普通ですが、、

時間が経っても香りは大変魅力的ですし、テイストに崩れもありません。私としてはとても好きなワインですね。ただ、集中力に欠けていて少々散漫なので、強く心揺さぶられることは有りません(まぁそんなワイン、あまり無いですけど)。その点が、ヴォーヌロマネ1erクリュでなくて、村名ヴォーヌロマネなのかも知れません。そういう意味では、マダムの判断は正確です。

このワインを初めの方の価格4万位で買った人はとても残念かも、、私も3万で買っています、ちょい高いですかねぇ。飲み頃は「今」です。それなりにもう少し保つかも知れませんが、良くなる事は多分無いと思います。