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xiphioの備忘録


2010年11月14日

_ [book] Inside Burgundy (Jasper Morris MW)

先日、BBRより注文していた表記の本が届きました。Jasper Morris MWと言えば、ワインエキスパートの多いBBRの中でも、特にブルゴーニュワインのエキスパート。彼は実際ブルゴーニュに住んで居るそうです。別にボーヌとかにBBRの営業所が有る訳ではないでしょうが、そういう柔軟な雇用も認めるのもBBRの懐の深さでしょう。

ブルゴーニュワインの解説書は沢山有りますが、実際ワインを買って飲むに有益だったと言えば、何と言っても、畑の地図から、かなりな数の主要生産者の解説から始まりそのランキングまで果たした、パーカーさんの「ブルゴーニュ」でしょう。後日、日本語訳の「ブルゴーニュ」が出まして、私はこの本を読んで主要生産者の名前を傾向を覚えました。パーカーとブルゴーニュ、、なんか相性悪そうですが、事実その後ブルゴーニュの生産者達がパーカーの取材を拒否したらしく、ワインアドヴォケイトでは、その後ずっと他の人の試飲と評価になっています。
しかし、この本に書かれている事は、当時からずっと私がブルゴーニュを飲んでいても、まぁ、大体は当たっていました。良いと言われているドメーヌはやはりとても良かったですし、ダメと言われているところは、たいがいその通りみたいでした。しかし、ワインに関する世相はめまぐるしく変わります、特にブルゴーニュはボルドーみたいに企業で無く家(農家)なので、世代交代も頻繁で、それに伴うワイン自体の変化は、本当にめまぐるしい物があります。残念ながらパーカーによる「ブルゴーニュ」は、既に時代遅れであります(もう絶版でしょうし)。パーカー自身がレポートしていない現在、新版も望めないでしょう。それはちょっと残念なのですが、あれほど包括的では無いにしろ、現在一般的評価はネット上で存在します。酒屋のあおり文句を注意深く認知して修正すれば、どれほどの作り手かどれほどのワインかは、検索すれは大体の事が分かるでしょう。画像の説明

パーカーさんの本の事柄が長くなりましたが、そんな中でこの新刊書です。日本の価格も高価で7千円少々、全部で650ページの厚い本ですが、内容はまぁその2/3位な気がします。当然英文ですが割と読みやすいので(隙間も多い)、リファレンス目的なら日本語版が出るのを待つ必要は無いと思います。とても良いのは、あまり有名でない区画の畑までも、丁寧に、また、おそらく現在知りうる限りの細かい情報まで含めて解説してあることです。例えば、クロ・ヴジョの各作り手の畑の配置の地図、本としては初めて載せたのではないでしょうか(雑誌やその他の資料としては、何度か見たいことがあるけど)。

内容は地区に従っています。要するにこの本自体はブルゴーニュの畑に沿った詳細な解説書です。ですから、パーカーさんの本みたいに、ブルゴーニュのドメーヌの詳しい解説も無いですし、ヴィンテージ毎の状況や出来映えの評価も無いです。要するにテロワールの解説が主で、各畑についてその所有者の情報を付けています。その様にい一応生産者の記述もあるのですが、出来映えについてはあまり評論していません。その点は、ブルゴーニュに居を構えている人らしいですね。

バイヤーズガイドにはなりにくいですが、ブルゴーニュの畑とそこに関わるその作り手の情報につては随一でしょう。やっぱしブルゴーニュはそこが大事なので、ブルゴーニュにはまっている人には必携と言えるでしょう(ちょっと高いけど)。評論めいた、書いてくれていない事柄については、余所で補完すればよいことですから。

_ [audio] YAMAHA C-1 オーパ-ホール上り

暑い夏場はアンプの選択に困るのですが、涼しくなるとデスクサイドのメインアンプはヤマハのB−1になります。やはりこのメインアンプは素晴らしいです。かなり古い時代のアンプだし、最初は疑心暗鬼でもあったのですが、実際購入してみて世間の評に納得した次第です。画像の説明

B−1にはペアとなるプリアンプC−1があるのは知っていましたが、このC−1、その概要を見る限り、トーンコントロールを含め非常に多機能(でも殆ど不要)、シンプル・イズ・ベストが当然な現代としては。これでは古いと言うより、完全に前時代的です。

「要は結局B−1にあり、プリは現代の物か同じヤマハならC−2で充分」と思っていたのですが、どうも巷ではC−1の評価も高いのです。以前はオークションでも殆ど出品が無く、出てもとても高かったのですが、この所少し値も下がってきたので、ついつい買ってしまいました。で、届いた物は、「現在使用中で、現状動作に問題なし」とのうたい文句がちょっと疑りたくなる品物で(まぁ、オークションの常ですが)、更にどこの誰が修理に手を出したのか、筐体のビスが殆ど違う物(それもピッチが違うのに、ミリネジを無理矢理ねじ込んである!)に変えられて居てメーターも振れない。でも有り難いことに、内部の手出しは少ない様(少々有ったみたいだけど)なので、オーバーホールに出すことにしました。

一応C-1の回路図とかメンテナンスマニュアル(英文だけど)は、既に入手済みなのですが、さすがにこのクラスになると自分でやるのは考え物だし、ずっと使う予定なので、ここはプロにお願いすることにしまして、本日あがって来ました。メンテ内容は、電解コンデンサ交換と怪しげなTRの交換、電源ケーブルも交換してくれていました。こちらがリクエストしたことですが、フォノ回路への電源も切れる様にしてもらいました。

それまではプリにTHOEBEを使っていまして、結構満足していたのですが、C-1に変えると、、やっぱり良いです。セットで聴いてみると、やはりこれしか無いような気もします。整備代は購入額の2倍弱、結構かかりますが、そのくらい手間がかかってますので仕方ないですか、、。