2011年03月11日
_ [wine] ローヌ地方のワイン畑見学(2)、コンドリュー、シャトーグリエ&コート・ロティ
本日は、アヴィニョンから北上し、コンドリューからその中心たるシャトー・グリエ、そしてコート・ロティの2つの丘(山)などを見る予定です。少し余裕もあるので、夕食はリヨンの空港に近い所で、フランス最後でもあるし少々優雅に、とも思っていました。
その前に!、時差の関係で寝られないので、朝5時過ぎくらいから起きてTVを見ていたのですが、その内テロップに日本での地震の報道。そのままTVを見ている内に、日本で地震と津波の災害報道。津波が押し寄せるライブの報道映像に愕然!!。7時頃だったか加藤さんもTVを見たらしく、驚いて部屋にやってきた。そのうち、ヴァレリーからmail、TGVを待っている時にTVで地震と津波の報道を見たそうだ。
動転しながらも、朝ホテルを出発、本日はアヴィニョンからローヌ川沿いを北上、コンドリューとコートロティを見る予定。車の中で聞いているラジオも連続で日本の地震と津波の報道だ、新潟とか奈良とか震災地から遠い場所からの現地レポートがあって、「えーなんなの??」と思っていたが、今思えばその時は電話が通じなかったのだろう。
そんなこんなで北上を続けるが、途中で写真等で良く見たような大きな筒型の円筒から湯気が出ている、「え、これって原発?」って聞いたら、そうらしい。ローヌ河沿いには原発が結構あるそうだ。でもこんなに間近に見れるとは、、、いいんだろうか、、
昼前にコンドリューのエリアに入る。道の左側の山の斜面が葡萄畑だ、どこも結構急斜面。左の斜面の葡萄畑を眺めながらしばらくすると、シャトー・グリエ到着。
先にも書いた通り、ワインの畑とそのロケーションを見て感じることが目的で、その産地を訪問している訳で、特に作り手の訪問見学と言うのは最初から望んでいなかった。でも、可能ならシャトー・グリエだけは訪問したいな、とは思って居たので、ガイドの加藤さんに要望は伝えておいて、加藤さんも何度も電話してくれたのだけど、この週はパリに行っていて居ないとの事で断られたらしい。ちょっと残念だったけど、普通畑は自由に見て良いので、そうさせてもらう。
まずシャトーの前を通って、脇の山を登る。ここのかなり急な斜面にも葡萄が植わっている。山の上まで上がって少し戻ってきて、山の裏に抜ける前の道を少しだけ右にそれると、シャトー背面の上にでる。シャトー裏は更にかなり急な斜面でここも上まで葡萄畑だ。おそらくこの畑がシャトー・グリエのメインの畑なのだろう。上の方はそこそこだけど、下がるに従って非常に急な斜面となる。今回見たローヌの畑の中では一番「急な斜面」と言うより「ひどい斜面」だ。折角来たのだから、ヴィデオを撮りながら、上の方から畑の中に入ってどんどんおりてゆく、足下に気をつけないと本当に危ない。こんな所、当然機械の類は一切使えない、全て手作業でこの斜面、、手入れや収穫は大変だろうなぁ。シャトーの裏が間近に見える所まで降りていって、また帰るのだけど、かなり汗をかいてしまった。
でも返す返すも、このグリエのシャトーと畑、凄いところに有ります。正面から見るより、裏から見た方がよく分かります。やはり「中入ってみたいなぁ」と思いました。
グリエの畑の中を歩き回っていたので、すでに昼を過ぎています。昼食はすぐ近くの4つ星のホテルのレストランを、加藤さんが予約してくれました。すぐ目の前に緩やかなローヌ川、天気は快晴で気候も良く、とにかく非常に風光明媚。でも刻々と入る日本の情報に、その時は少し虚ろ。
食事後、すぐ北にあるコート・ロティにはいり。有名な二つの丘(山)に登る。畑はやはり2つの並んだ山の、急な斜面全部がワイン畑です。すでにエルミタージュやシャトー・グリエを見てきたので、畑の感じは既に今まで見てきたアナロジーの範囲内でしょうか。ほぼ頂上まで道が付いていまして車でずっと回れるので、時折止まりながらも、ゆっくり見学してゆきます。山の上から見るローヌ河沿いの景色は、本当にのどかで良いです。
見ていると、すぐ下のアンピュイの街の中に、目立つ綺麗なシャトーが目に付きます。加藤さんに訊いたところ、それがシャトー・ダンピュイだそうです。ギガルが買うまでは畑も結構荒廃していたらしいですが、今はワインも十全ですね。あまりに立派なので、山を下りてからの帰り、シャトー・ダンピュイに行ってもらいました。当然、門が降りていて入れなかったのですが、山の上から見たとおりの見事な陣容の建物とそしてお庭。正直、ここも是非訪問してみたかったです。
さて、翌日はリヨンの空港から出発なので、予定ではこの後北上しリヨン近隣でホテルを取り、フランス最後となる夕食はリヨンのどっかで、、と思って居たのですが、加藤さんからの提案で、ちょこっとだけ車で走るけど、ブレス鶏の美味しい田舎のレストランが有る、との事でお任せすることにしました。
まずは、リヨンの空港の近くにホテルを取って投宿、しばし一服した後、加藤さんの車で、ブレス鶏の産地に鶏を食べに行きます。殆ど高速を使いましたが、どの位だったでしょう、結構かかりました。私は車の中ではもう殆ど寝てました。加藤さんは昔から何度か行ったことが有るそうです。
高速を降りて暫く、その内周り何も無い農道をどんどん行くわけです。こーんな先にレストラン有るんかいなぁ、と思っても(フランスではよく有る話ですが)また暫く行って農家らしい建物の奥に入ると、いきなり電飾された一角があって、そこが目的の場所らしいです。うーん、ナビ無けりゃ、普通ぜったいたどり着けないと思う。
そこは、田舎の農家(ブレス鶏生産農家)が自宅を改造して、レストランと宿屋をやっているらしいです。あいにく本日の客は我々だけだった様だが、大変すばらしかったです。そこで頂いた地元産のロゼも結構美味しかったし、鶏ももちろん美味しかったし、それに給仕してくれた奥さんが本当に人が良い感じで良かったです。フランスってパリなんかの都会だと、私の様な言葉も解らない外国人は時々嫌な思いもするけれど、観光地でない田舎の方の人は良い人多いですよね。なんとここ、インターネットのHPがあります。http://auberge-du-grand-ronjon.fr/
食事後また高速を暫く走りホテルまで、私は寝てました。運転してくれた加藤さんご苦労様でした、でも良い所を紹介してくれて本当に有り難うございました。何ともはや、充実の2日間でした。(ちなみに、来年はサヴォアの予定です、、)