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xiphioの備忘録


2012年09月12日

_ [audio] SUMO The Power 用背面ファンの作成

Urei813BXとか、DALI skyline2000とかの大型SPをセットしてあるメインシステムのアンプは夏と冬用に2系統有りまして、冬用がGAS THAEDORA + KRELL KSA200、夏用がPASS ALEPH P MkII + SUMO THE POWERです。なんかプリとメインの組み合わせ、逆じゃないかと思われそうですが、この方が良いみたいです。前代未聞、VRを回すとシャラシャラと内部でリレーの接点が次々変わって音量を調整するALEPH-P MkIIですが、このALEPH-Pとクレルだと結構味気ない音になってしまいますが、THE POWERと組むと素晴らしく切れの良い鮮度の高い音になります。以前クレルのプリを使っていましたが、こちらが断然良いです。(一方、KSA200とでは、おとなしすぎる感じで、ここはTHAEDRAがぴったりです)画像の説明

KSA200は馬鹿みたいにでかいし、それ全体が電熱器みたいに暑くなるので、冬以外には使う気がしません。従って夏期はSUMOなのですが、これも結構暑くなるんですね。通常は内部のファンは止まっていますが、一番暑い時期ですと30分もすると温度センサーでスイッチが入ってファンが回り始めますが、これがとても五月蠅いです。ちなみに、ファンのオンオフをコントロールしているのは、日本向仕様みたいです。THE POWERはかなり貴重なアンプですし、SUMOのアンプは取扱が難しいらしいのでよく知っている方に訊いたところ、(過大入力みたいな取扱誤りを別にすると)熱暴走による終段TRショート以外には殆ど壊れないとの事です。

要するにファンコントロール部分が不調になると危ないという事ですね。時折オンになるファンがうるさいと、何かの機会にこのTHE POWERを整備してもらった方に話したところ、「後ろに吸い出しのファンをつければ?」とアドヴァイス戴きました。一時は中を開けて、ファンを静音ファンに交換しようかと思っていたのですが、この手だと内部に手をつけなくてもOKですし(このアンプは凄く重いので実際あまりやりたくなかった)、内部ファンはバックアップの役目を果たしてくれます。

それで、ファンを配備した、背面に設置する装置を作る事にしましたが、どうやって作るかが結構紆余曲折でした。当初、背面には4つ穴が有るので、8cmファンを4台使用し、ファンの固定は周りを木製の桟で囲う様にしようと部品をそろえましたが、使用しようとした8cmのACファンがうるさく、4台も使うと結構ひどい騒音になりそうな事、桟で囲う木工細工が結構難しい事などから、制作途中で放棄していました。(昨年の事です)

そうこうするうちに今年の夏、真夏になるまではそのままでも結構OKだったのですが、盛夏になるとファンのいスイッチが結構頻繁に入ってやはりかなり五月蠅いです(多分この個体自体が、ファンノイズが多い方だと思います)。仕方なくアンプを発熱の少ない小さい物に変えていましたが、The Powerの音にはどうやっても敵わないので、ここに来て作成再挑戦です。

今回は設計を全く変えて、使用するファンはパソコン用の12V用14cmファン2台に、取付はファンの回りに枠を作るのでは無く、アクリル板に穴を開けて取り付けて、それをアンプ背面に押し当てる事にしました。アンプ背面の排熱スリットは縦方向が14cmより長いので、効率よく吸い出せるように、ファンの回りを厚いスポンジゴムを張って埋めて、アンプとの接触面にはゴムのシートを張りました。アクリル板に直径14cmの円の穴を開けるのと、接触用のゴムシートにも14cmの穴を切り出すのに、それぞれ専用の工具を買ったりと、お金も時間も結構かかりましたが、なかなか良い出来です。電源はACアダプタで、スイッチング電源ではなく、昔のトランス式のものをハードオフで探してきました。パソコン用のファンコントロールも用意したのですが、無くても充分静かなので、使用しませんでした。

この背面設置のファンを回しながら(かなり静かです)、2時間ほど音楽を聴いていましたが、内部のファンが回る事が無かったので、とりあえず上手く行っているみたいです。SUMO THE POWERは、生産量も少なく、ある種伝説的なアンプですが、実際に手に入れて聴いてみますと、「お話」だけでない事が良く分かります(当然、専門家にお願いしてフルメンテ済み)。これは同じくボンジョルノのプリアンプ、テドラにも言えますね。「巷の評判」って言うのは結構あたっていると実感します(少なくても、オーディオ評論家よりもずっと正確)。