2012年12月30日
_ [wine] Chateauneuf-du-Pape 2006 (Chateau Rayas)
2年ほど前にシャトーニュフ=デュ=パープに行って、実際にその畑を訪れてみて、感激ひとしおであったシャトー・ラヤスですが、その2006年を、ちょっと若いかなぁ、と思いつつも今宵開けてみました(何本か買えたので)。今晩もライブでのワイン評論です。
決して重いワインでは無い、シャトー・ラヤスの第一の美点は、そのストラクチャーの複雑さと広さそして美しさです。開栓直後のテイスティングから、口蓋に長く尾を引く、長く見事なアフターにまず感慨を受けます。ワインを少し嗜んだ方なら、普通ではない、いや尋常ではないワインである事がきっと分かる事でしょう(一見普通そうに見えるのですけど)。香りのエレガントさとは別に、アフターはしっかり大地に根ざしたような力強い印象があり、こんなワインは「小手先のテクニック云々」では決して作れないんだろうなぁ、と言う気が強くします。
リリースからあまり経っていなくて、収穫からもまだ、6、7年なのですが、ワイン自体に気難しいところは無く、テイストでもメイン部分はむしろデリケートでありチャーミングですらあります。「あれ、もう結構飲めるんだね」と思っていましたら、急に他人の評価も知りたくなり、パーカーさんのバイヤーズガイドを開いたところ、ポイントは93点、飲み頃が「now - 2028」になっていました。
開栓後2時間、ますますその世界が広がる力強ささえ見せるワイン、まさに尋常でない素質、もしこれほどの時間をかけてゆっくり飲めないのならば、デカンタは必需でした。
今宵の演目はパルシファル、本当に放送が始まる前から開けて、楽劇が終わる前まで音楽と共に楽しませてもらいました。