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xiphioの備忘録


2014年01月20日

_ [wine] Puligny Montrachet Les Folatieres 1995 (Dom. d'Auvenay)

なんとドーヴネのフォラティエール95です!。この頃は買えたんですよね、こんなワインも、それも1万5千円以下です。今じゃあ、売ってるのも見た事が有りません。画像の説明

このワインを買ったのは、以前にも少し書きましたが、池袋の「やまや」でした。地方から東京に出た機会に、時間を作って訪ねてみました。池袋の駅から結構歩いたそのお店には、この様なお宝ワインがゴロゴロありまして、でもカードが使えなくて、近くの銀行まで行ってそこで現金をおろして買った気がします。今思えば、有り金全部、預金引き出して買えるだけ買っても良かったですねぇ。ちなみにレジを打ってくれたのは、当時ここの店長だった内藤さん(現在カーヴ・ド・リラックス)です。

95と96の白は、90以降あまりパッとしないヴィンテージが続いた中で、やっとそこそこ良い年だと言う事で、色々と結構買いました。それでもって、グランクリュあたりのは熟成させてから飲もうと思い、楽しみに保管していました。そして10年たった2005年くらいから少しづつ開けてみたのですが、凡そ2/3以上のボトルが、何十年も経った様な濃い色で酸化過多、所謂ひねちゃっているのに、何度も衝撃を受けていました。

この現象は私の所だけの事ではなく、90年代中盤から後半にかけての白ワインが10年弱でこの様に酸化過多になってしまう現象は広く認められていた事を、数年前やっと知りました。「プレモックス」と言う名前で呼ばれています。

見聞きした通り、同じロットの同じワインでも全然平気で美味しいボトルがたまに有ったりと、プレモックス現象が全く一定しません。いままで読んだ本とかでは、ずっと原因について研究され議論されてきた様ですが、はっきりとした理由は書かれていませんでした。私自身としては、要するに亜硫酸の量が少なかったのが、結局の所の最大要因では無かろうかと、最近ボンヤリ思って居ました。(つまり、その他の所の管理が今まで通りなのに、流行にのって亜硫酸を減らしちゃった。数年は大丈夫だったけど、その後に薬が切れた様に劇的に影響を受けた。)

数日前に買った、レミントン・ノーマン著の「ブルゴーニュのグランクリュ」と言う本を読んでいましたら、プレモックスについて結構書いて有りまして、それに至る過程の推察をキチンと加えながら、概ね同じ様な結論になっていました。今後はそういう事は多分無いみたいですが、当方の場合、95と96のグランクリュクラスの良い白ワインは、殆ど飲まないで保管してあったため、非常に損失が大きかったです。(7、8本のプレモックスワインにぶち当たった事と思います)

前置きが、非常に長くなりましたが、このドーヴネは95です。「実は危ないんじゃぁ、、」と思いつつ開けましたが、、ほぼ完璧な美しいピュリニーです、色も美しい。20年に近いのに綺麗なミネラル感もあり、流石に美味しい白ワインでした。