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xiphioの備忘録


2014年03月14日

_ [wine] ボジョレ&マコン、葡萄畑とワイン生産者訪問(2)

本日のハイライトでもあるシャトー・デ・ジャック訪問のアポイントが11時なので、それまでマコンの畑を見に行く事にしました。午後は加藤さんの知り合いの、シルーブルのドメーヌに訪問予定。それとその間に、ヴァレリーが、スキーガイドの友達がボジョレでワインを作っているという事で紹介してくれたので、そのフルーリーの作り手にも寄る予定。

ボジョレに行くと決めて、まずは行ってみたかったのがシャトー・デ・ジャックでした。以前1959年のシャトー・デ・ジャックを飲んだことが有り、その時は、59のボジョレなんてもう駄目やろ、と思っていたのですが全然違い、最初こそ危うい感じだったのですが時間をおくと内から力が出るようなワインで、とても驚いた記憶があります。そういう意味では、古いワインを色々飲んでいた我々には、ボジョレの中でもここだけは昔からとても有名だったのです。でも最近はあまり見かけない気がしますね、私も長いこと飲んでません。事前に私から加藤さんに、訪問先のリクエストを数件連絡しましが、ここ以外はダメでした。あとは連絡がつかないか、いても断られたらしいです。

ホテルから北に向い、ボジョレを過ぎてマコネに向かいます。当初マコネまで足を伸ばせるかどうか分からなかったので、作り手の訪問などは予約していなかったのだけど、畑は是非見たかったので、比較的近いと言うことが分かって畑を見に行けるのはとても嬉しい。画像の説明

ボジョレと同じように起伏の有るマコンの畑を見つけると、すぐ有名なプイイ=フィッセへ入ります。「プイイ=フィッセ」って、プイイ村とフィッセ村、それとあと3つの村を併せて、合計5つの村の集合だと初めて知りました。

プイイ=フィッセと言えば、最近ではヴェルジェなどが有名ですが、昔からワインを飲んでいる人には、何と言ってもシャトー・ド・フィッセですね。加藤さんにシャトー・ド・フィッセに案内してもらい、その前でしばし見学。それからシャトーの裏に回って山を登って、葡萄畑を見てみました。やっぱり、このシャトー・ド・フィッセの裏側の畑が一番良さそうな感じです。最近はあまり飲んでいないけど、やはりここが昔から一番なのが良くわかる感じ。

その後、少し北に向かい、ソルトレの岩山の所まで向かいました。このすぐ下もワイン畑です。この岩山がある村、ソルトレ・プイイ村もプイイ=フィッセです。ここは景勝地でもあるらしく、本日は天気も良く暖かいので、観光や散歩に来ている人が幾らか居ました。

マコネはここから北にまだずっと広いのですが、時間もないのでプイイ=フィッセを離れ、シャトー・デ・ジャックがあるロマネシュ=トランへ向かい、アポイントの時間ちょうどに訪問。さすがに、昔からこの地区では一番有名な歴史有るドメーヌだけあって、敷地がとても広い。受付の女性に案内されて、事務所で支配人のギョーム・ド・カステルノーさんにお会いました。挨拶後すぐ裏の応接間に案内され、ソファに座って、そこでワイン造りのフィロソフィーを色々話してくれました。音楽へのたとえなど、ワイン造りに没頭している、ある意味非常にフランス人っぽい、って感じです。30分ほど話をしてくれた後、醸造所へ案内して戴きました。画像の説明

ボジョレでは、醸造は普通房のままで行い除梗しないのだけれど、ここシャトー・デ・ジャックでは除梗するらしいです。理由を聞くと、ここでは普通のボジョレとは作りが違って、醸造期間が長いので、除梗しないとタンニンが出過ぎてしまうのだそうです。私がマロ・ラクティック発酵の時期も訊いてみたのですが、それも、醸造槽の中だったり樽の中だったりでまちまち、要は自然に任せ、、らしいです。

その後、カーヴに降りて試飲です。シャトー・デ・ジャックは1996年よりルイ・ジャドの所有で、だからこそ経営的に安定していて貴重なシャトーが保存されている、と言えるかも知れません。それで、ワインもジャドー風のラベルデザインで売られていますが、ここは、やっぱし完全オリジナルなラベルにしてもらいたい気持ちです。ただ、試飲に出てきたボトルは、すべてラベルが手書きでした。

ボジョレー各地にかなり多くの畑を持っているようで、銘柄も多い様です。白ワインも2種試飲させてくれましたが、なかなか美味しかったです。赤で試飲で出してもらったワインらの中では、ムーラン・ナ・ヴァンとモルゴンの対比が興味深かったです。中でも一番力強いのがモルゴンの Cote de Pyですが、ムーラン・ナ・ヴァンの繊細さもまた良かったです。でもこれらのワイン、やはり一般的なチャーミングなボジョレの範疇からは外れますね。

話が乗ってきて、カステルノーさん、奥の棚から古いワインを持ってきて開けて試飲させてくれました。かなり繊細でデリケートになったワインで、とても素敵。2000年のワインだそうです。(銘柄は記録しなかった)その後、地下セラーの一番奥で、樽からマールも飲ませてくれました。これはかなり素晴らしい物でした。

試飲が一通り終わって、ワインを買って外に出ると、もう午後1時半ほど、2時間半もお邪魔してしまいました。画像の説明

その後、ヴァレリーが紹介してくれたフルーリーの作り手へ。教えてもらった住所を頼りに訪問するとご主人が在宅で、中でワインを試飲させてくれました。名前が併記されているので、夫と言うよりパートナーですね。で話を聞いてみると、このドメーヌで実際にインを作っているのは、ヴァレリーの友人で奥さんの方らしい。彼女は普段はワイン作りをしながら、冬期だけアルプデュエズに行ってスキーガイドもしているとの事。フランスの女性はたくましいなぁ。

このドメーヌの裏はもう山からの起伏が結構ある斜面になっていて、とても感じの良い葡萄畑が一面に広がっています。起伏の少し行った丘の上に小さな教会が建っていて、その教会の周りの斜面の畑が中でも一番良さそう。このドメーヌはそのあたりにも、何とかという名前の畑を持っているらしいです。ブルゴーニュと違って普通は表に出る事はないけど、ここらでも全部畑名が有るんですね。ワインは2種類有って、樽を使うものと使わないもの。樽を使わないワインも、クリーンで優しくて良いワインです。加藤さんによると、ボルドーとブルゴーニュでも樽の大きさが違うし、ボジョレでも本来は何処ともちょっと違うらしいのですが、ここではブルゴーニュの中古樽を使用しているらしいです。

特段驚くようなワインでは無いけど、樽を使った方でも、いかにも女性が醸造した様な、繊細で優しくきれいなワインで、なかなか良いと思いました。私がボジョレに求めているのは、ガイド本で評判が良い様なドメーヌでは無く、このような飾らない優しいワインなのかも知れません。ここに訪問できて良かったです、ヴァレリーには感謝。

次のシルーブルのドメーヌのアポイントが午後3時だったので、あまり長居をせず割とすぐ出たのでけど、相手をしてくれたご主人も本当に人の良さそうな人で、またボジョレが好きになりました。その後、最後の訪問、シルーブルのドメーヌ・シェイソン(Domaine Cheysson)に向かいます。

ワインの作り手を訪問し見学と試飲させてもらう事は、観光と言うより、とても神経を使い緊張します。また試飲では集中力を使います。シャトー・デ・ジャックで長かった事もあり、3件目ともなると、そろそろ緊張感が切れてきまして、ドメーヌ・シェイソンでは、6、7本は試飲で開けてくれた筈ですが、そのテイストも良く覚えていません。写真さえ撮っていなし、今考えるととても勿体なかった気がします。

翌日出発なので、ホテルは郊外のリヨン空港近くのホテルにしました。夕食は加藤さんが、リヨン旧市街の星付きレストラン Christian TETEDOIEを予約してくれました。行ってみると、旧市街の丘の中腹にある、見晴らしがとても良く結構広い見事なグランメゾンでした。当然サービスも万全、ワインリストも厚い。これだけ有ると見るのも大変です。魅力的なのもあるけど、「あ、それ家にあります」とかで、白は結局私がポール・ピヨ(Domaine Paul Pillot)をまだ飲んだことが無いということで、シャサーニュのラ・ロマネ2010(170ユーロ)にしたのだけど、高い割には普通の白ワインで、この値段だったらほかのにするべきだったかも。

赤は、ルーミエのシャンポール・ミュジニ09を95ユーロで発見。これは安いです。最近ユーロは高くなりましたが、それでも日本での売値より安いくらいなので、これにしました。久々のピノは、やはり美味しいです。

料理も非常に洗練された、美味しいフレンチ。とても良かったけど、お皿だけ見てると、東京の高級グランメゾンで食べるのとほとんど変わらないなぁ、そういう意味では、ボジョレの田舎町のレストランで食べたチキンと、テーブルワインの方が遙かに印象的でした。