2015年06月24日
_ [computer] Broadwell i7-5775c & Intel SSD 750 で、RAIJINTEK METISの小型パソコン組立
この所、インテルから新しいデスクトップ用のCPUシリーズが新発売になる度に、新たにパソコンを組んでいます。スケールが14nmになったBroadwellシリーズのデスクトップ版がやっと出たので、どういう構成にしようかと考えましたが、今回はまずそれよりも前に、「このCPUはパスしてしまっても良いのでは、」と言う気になりました。
TDPが低くなって、グラフィックも強化された様ですが、昨年のDevil's Canyonに比べてクロックが低くて、処理が早くなったというより、私などの通常の使用ではクロック分だけ遅くなっている可能性さえあるからです。それに次のSkylakeがあと数ヶ月で出る様でもありますし、、普通はパスかも知れません。それでもまぁ、へこたれずに構成を考えてみました。
CPU周りの事は諦めて、今回の目玉はストレージにしてみました。最新最速のインテルのPCIe3でNVMeのSSD、750シリーズ400Gです。本当は、このストレージはSkylakeで作る時にと考えていたのですが、NVMeでM.2のSSDをサムスンがまもなく出すようですので、次はそちらに期待することにして、今回話題のIntel SSD 750を採用しました。
インテルの750、紹介記事での性能は魅力的ですが、問題は5万円を超える価格です。それ故、当初、キングストンの新しいM.2のSSD、HyperX Predatorを考えたのですが、240Gからの物しか無くて、それが価格が2万円半ば。それを考えれは、400Gでこの値段は結構妥当な物に思えてきまして、奮発してしまいました。
省電力技術の進歩は、高スペックながら小さなマシンを可能にします。大きなストレージ容量はクラウドやNASにまかせて、本体は出来るだけシンプルなのが時代に沿っていると思うのですが、、と言うわけで今回もMini-ITXです。ただし冷却もしっかりで、CPUクーラーはサイドフローで高さ160cm位のは使いたいです。その条件で探しますと、前のDevil's Canyonで使用したLIANLI PC-Q33Bよりも更にコンパクトな、RAIJINTEKを見つけましたので、使ってみました。
CPU : Intel Broadwell i7-5775C
Mother Board : ASUS Z97I-PLUS
SSD : Intel SSD 750 Series 400GB MLC PCIe 3.0 NVMe SSDPEDMW400G4R5
Memory : Transcend DDR3 1600 U-DIMM 8GBx2 JM1600KLH-16GK
Case : RAIJINTEK METIS Mini-ITX (Metis Silver)
CPU Cooler : サイズ 虎徹 12cmサイドフロー SCKTT-1000
Power Unit : 玄人志向 80 PLUS Gold 400W ATXプラグイン KRPW-G3-400W/90+
その他のパーツでは、前回もマザーボードにZ97I-PLUSを使ったので、今回は何とか他の物にしたかったのですが、ゲームはしないので実際これ以外殆ど選択肢が出てきません。結局無難なZ97I-PLUSが再度登板で、全然面白くないですね。メモリーは、たまたま手元にあった在庫の物。CPUクーラーは、超定番の虎徹です。
電源も、いつものとおり玄人志向のプラチナにしようかと思って居たのですが、ケースが小さいので、ここはプラグイン式のが良さそうです。実際ストレージをインテルSSDの400Gにしたので、それ以外のストレージは付けない事にしました。従ってプラグイン式の電源にすると、そのプラグイン部分は全く使わなくなり、ケース内のケーブルがとてもすっきりします。そう言う訳で、500W以下でプラグイン仕様で、ゴールドクラスまで下げて探しまして、やはり玄人志向の電源KRPW-G3-400W/90+になりました。
組み立ては順調に終わりました。サイズのCPUクーラーは組み立ても簡単で、安心感もありますね。RAIJINTEKのケースは、とても小さくて良いです。光学ドライブはもとより、最近HDDなどのストレージさえも組み込まない(M.2を使う)傾向の私としては、これで充分です。内部が狭いので難易度が高い、とのコメントもありましたが、確かにケースに入っているマニュアルの通りやると、それはとても大変です、、(多分無理だと思う)。
このケースの場合は、左右上下のパネルと電源取り付け部の金具などを、とりあえず全部外してから組み立てるべきです(少なくても左右と上は外す)。ネジを外してゆけばバラバラになるので、作業はとてもしやすいです。そう言う意味では、私には、LIANLI PC-Q33Bより組みやすかったです。配置も良く出来ている、良いケースですね。色も各色あり、色違いにすれは間違えないので、暫くMini-ITXはこのケースで大丈夫かもしれません。
組み上がりは上記右画像の通りです。この小さなケースであっても余剰空間がまだ多く、ケーブルもあまり目立たず、綺麗に組み上がりました。このケースで組もうと思った時にまず参照してみた、幾つかの製作例の画像よりはすっきりしているかと思います。ストレージに拡張スロットを使わず、M.2だけにすれは、更にシンプルになるでしょう。
大体組み上がって、電源投入。最初、CPUファンは回っているけど画像が出なくて焦りましたが、すぐ原因はPCIeとわかり、インテルのSSDを何度か差しかえてみると無事起動しました。
マザーボードのBIOSを最新の物にアップデートしますと、Intel SSDもキチンと認識され、OSのインストールもとてもスムーズに終わりました。マザーボードのドライバを色々入れてから、SSDの速度を測ってみました。まず一番新しいCrystalDiskMark4.0.3をダウンロードして計測すると、シーケンシャルリードが980位です、これでは普通のM.2 SSD並でしかありません。
「おかしいなぁ?」と思った後で、このIntel 750 SSDに付いてきていたNVMeのドライバを、まだインストールしてないことに気がつきまして、インストール後再計測したのが、上の結果です。シーケンシャルリードは公称2200位だったので、2993って出た時には、思わず「早ぇ」と言ってしまいました。
でも、何だか、紹介記事などでみた数字に比べて、ちょっと早すぎる。そこで、CrystalDiskMarkが、新しいヴァージョンから計測エンジンを入れ替えたらしい、と言う事を思い出し、古いヴァージョン(Ver.3)で再度計測してみたのが下です。これなら、以前見た、紹介記事の数字とほぼ同じです。しかし、ことシーケンシャルリードに限ってみれば、同じ物を測ってほぼ2倍違うのだけど、これっていいのかなぁ、と思いますね。
実際の使用感は、けっこう早いです。メインマシンのi7-5930KでサムスンのPCIe2x4のM.2を使った物より、ちょっと早いと思えます。ある程度早い最近のCPUなら、通常の使用においては、CPUの処理能力よりもストレージのI/Oの早さの方が、体感的な快適さには効くようです。