トップ «前の日記(2016年06月24日) 最新 次の日記(2016年06月26日)» 編集

xiphioの備忘録


2016年06月25日

_ [Traveler's diary] フランス領バスクへ(サン・ジャン・ピエ・ド・ポー 〜 ACイルレギー 〜 オーベルジュ・オスタペ)

昨日夜のガーデンパーティで、一応コマンドリー・ド・ボルドー世界大会のプログラムは終わり、本日からウノコムの加藤さんのガイドで、バスクへ向かいます。画像の説明

朝ボルドーを出てバスク方面へ、昼に、サン・ジャン・ピエ・ド・ポーと言うコンポステーラの巡礼路で、フランス側の拠点として有名な町に到着しました。午後3時にこの近くのワイナリー訪問をセットしてくれているので、ここで暫く観光です。巡礼のホタテ貝のマークをつけた人たちが(多くは自転車です)結構居ます。

綺麗な小さな町ですが、丘の上に古いお城の様なのが有ります。この城へ向かう口に、外の道までスパイスの香りが強力に匂う店が有りました。入ってみると、各種多様なスパイス、塩、砂糖、そして茶まで、「こんな所にこんな店」って感じです。"Les Recoltes du Monde"と言う店で、HPが有りますね。(http://www.lesrecoltesdumonde.com/)砂糖も各種置いてあるので、娘が乾燥果物とか買ったついでに名刺を渡してきました。

細い坂道を上り、昔の城跡の様なところに上りますと、思いの外大きな建物が有りました。ただ、今は中には入れないようです。本日は、当初はお昼は食べないで良いかな、って話していたのですが、城に向かう上り坂にはレストランも結構あって、お城の見学も早々に終わったのし、良さそうなレストランも有ったので、そこに入ってみました。"IRATZE"と言う店です。恐らくバスク語なので、読み方も良く分かりませんね。でも入った感じも良く、料理も美味しかったです。ワインは地元のイルレギーの白にしましたが、これまた結構美味しかったです。画像の説明

その後、3時ちょうどに、そのイルレギー(Irouleguy)の作り手Arretxea(アレチェア)につきました。本日は土曜日で、普通だったらドメーヌは受け入れしない事が多いのですが、無理言って開けた貰った様です。この辺り、ワインでは南西地方と呼ばれていて、カオール、マディランそして、割と最近ACになった、このイルレギーが有るようです。実は今回バスクに来るまで、ACイルレギーと言うのが有るとは知りませんでした。

訪問して挨拶してから家に入り、この回りの葡萄畑のの土壌の話から始まりました。かなりいりくんでいる地形で、土壌も場所によってかなり違うので、専門の調査機関に委託して、土壌組成の詳細な調査をした様です。分厚い調査結果レポートを見せてくれましたが、ここまで徹底して調べる事も珍しいと思います。その後、一緒に車で畑を見に行きました。直ぐ裏の、小高い丘の上の小さな墓地と教会跡の有る所に上り、周辺の畑の説明をしてくれます。
画像の説明

それからまた、近くの醸造設備に行きました。ボルドーとは違い、。フランスの田舎の古い建物ですが、綺麗に整理整頓が出来ています。優れた作り手の醸造現場は、設備の立派さとはまた別に、概ねとてもキレイです。一番奥に入ると、驚いた事に、焼き物の醸造釜が有ります。所謂アンフォラですが、形が丸いです。(奥に一つだけよく見るアンフォラがありますが)現在アンフォラ醸造のワインの銘柄が有る訳では無くて、「これで色々試している」のだそうです。この丸い形は、葡萄の粒の形を模したらしく、近くの窯焼きの所で特別に焼いて貰った物だそうです。葡萄栽培も、当然ピオです。

それから家に帰って試飲させて頂きました。昼に飲んだイルレギーの白は結構美味しかったのですが、此処のもとても良いです。その後、土壌の違う畑ごとに、3種の特別な白を作っていると言う事で、3種の白を試飲しましたが、これはそれぞれ確かに味わいが違うものの、どれもかなり素晴らしかったです。あと、赤も飲んだ筈なのですが、印象に残りませんでした。

昔と違い、機内持ち込みが出来ず持って帰るのが大変なので、ワインは極力買わないようにしているのですが、ここでこの3種の土壌違いの白を買ってしまいました。私はお土産等は全く買わないので、楽勝でスーツケースに入りましたが、1本は娘に取られました。

午後5時くらいに、本日の宿、オーベルジュ・オスタペに到着しました。画像の説明

話には聞いていましたが、門を開けてもらって入ったすぐの所に駐車場があって、まずはそこに車を止めます。サービスマンが直ぐ来て、荷物をゴルフ場で使う電動カートの様な物に載せ替えて、部屋(と言うか建物)までこのカートに乗って移動します。オスタペは山間のかなり広いエリアで、そこに建物がぽつぽつと建っていまして、見た感じおよそ1つの建物に2室程が振り分けられています。広いので移動が大変で、電動カートで移動する訳です。

2階の窓からは、オスタペの全景がよく見えます。少し休憩したあと、夕食まではまだ時間が合ったので、カートに乗って施設内を一周してみました。外国で車を運転する事は有りませんが、オスタペ内のカートも同じで、右左が逆なので対向する時、とっさについつい左に寄ってしまい、結構焦りました。

夕食は8時からにしました。ホテルフロントとレストランを兼ねた建物にカートを運転して向かいます。加藤さんの話では、当初このレストランは、どこかの(忘れた)フランスの三星シェフがプロデュースしたものらしいのですが、地元のからはバスクから出て行けとの反対があり、変わったらしいです。ただ料理はバスク料理なのかもしれませんが、非常に洗練された物で、どっか街中の星付きレストランの様です。ただワインは地元の物以外は案外種類が少なく、白は当然イルレギーですが、赤はブルゴーニュにしたかったのですが、村名ジュブレイ・シャンベルタンしか有りませんでした。