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xiphioの備忘録


2018年08月25日

_ [audio] ルビジウムマスタークロックの電源

今年の春、中古の10MHzのルビジウム発振器モジュールをオークションで購入しケースに組み込み、必要な電源もリニア電源にて製作したのですが、NT-505を購入しいざ運用してみると、1時間ほどでレギュレーターの放熱不足のため電源電圧がドロップアウトしてしまいました。(立ち上がりで2A少々、安定すると1A弱になる)画像の説明

大きなヒートシンクを付ければそれで良いのですが、私が製作した電源は、メーカー(Victor)製品のジャンク品のケースを流用した物で、背面はそうスペースが無いし、蓋がコの字型になっていまして、側面にも上部にもヒートシンクが取り付けにくいのです。(取り付けても、内部基板からの配線が困難)

いっそケース自体を変えてしまおうと思ったのですが、放熱ケースとなると意外と丁度良いのが無いし、少し大きめを選ぶとしても、1万円以上して、とても高いです。

そうこうしている内に、オークションでリニア電源を製作して売っている所を見つけました。内部の画像を見たところ、トロイダルトランスに、秋月の電源キットを使っていて、ほぼ私と同じ構成です。違う所は、電解コンデンサをキット付随の物から高級品に変えてある事と、整流にブリッジを使っていない所(多分SBDにしている)くらいです。そして更によく見ると、3端子レギュレータはケース底面に取り付けてあって、別組のヒートシンクなどは付けていないみたいなのです!。

「レギュレータの放熱、こんなんでええんかい?」、と思いつつも、もしこれでOKなら「まね」をしてみようと思い、ケースの底面にレギュレータを移動してみました。しかしこちらのケースはスチール製なので、熱の移動速度がアルミより劣るみたいで、実際に使うと立ち上がりの時の大きな発熱を解消できずに、30秒くらいで電圧がドロップアウトしてしまうので、結局「まね」は諦めました。

仕方ないので、背面にヒートシンクを取り付けようと、少し大きめのヒートシンクを買い、切り取って付けようとした時、ケースの側面とほぼ同じ大きさのヒートシンクをRSで見つけました。背面に付けられるヒートシンクはそう大きくない事も有り、急遽計画変更し、側面にその大きなヒートシンクを取り付ける事にしました。

このケースの蓋は側面と一体になったコの字型なので、最初、片側面部分を全部切り取ってしまうつもりでしたが、それではヒートシンクがきちんと固定できない事もあり、レギュレータを取り付ける辺りだけ蓋の下から切り取り、蓋の方にタップでネジを切ってヒートシンクの方から蓋側面にネジ止めすることにしました。(ケースは鉄製でしっかりしてた物なので、蓋にネジを切ってもOKです)

こうすると、ヒートシンクに付けたレギュレータへの配線を全て済ませておいてから、後で蓋をかぶせて、外から蓋にネジ止めできちんと固定できます。

今朝午前中に、ヒートシンクの穴開けとタップ立て、ケース蓋の側面の一部をディスクグラインダでカットして、下穴開けとタップ立て、午後から組み立てです。簡単に仕上がりました。画像の説明

実は、ヒートシンクを購入してこの作業を準備している時に、完成品のリニア電源を幾つか見つけました。最初見たのは、そのままルビジウムクロック用の電源としてで、オークションに出ていました。17k程なので、もうこれで良いかも、と思いかけた所、無線機用の13.5Vの電源が幾つも市販されている事を知りました。それも、結構安価なのです。

色々検討した結果、GSS500と言う5Aのトランス型の安定化電源を試しに購入してみました。アマゾンで、何と7680円です。この機種は電圧固定ですが、案の定、内部基板の半固定抵抗を調整すると簡単に15Vに設定できます。当方の使用環境は立ち上がりのピークで2A少し、あと連続で1A程なので、暫く使ってみましたが問題無く使用できるみたいです。(おまけに安い)

最初っから、自作なんか考えずに市販品を買えば良かったですね。でも悔しいので、自作電源の方も本日上記の様に仕上げまして、GSS500は結局箱に戻して自作の方を常用しています。