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xiphioの備忘録


2019年03月09日

_ [Traveler's diary] ボルドー右岸、ワイン畑巡り

当初予定に無かったボルドーでの1日、私はシテ・ド・ヴァンなど行きません。(前回、大会の時行ったし)画像の説明

昔、ボルドーの畑を巡った折、右岸はポムロル、サンテミリオンとも、数カ所の有名な所しか見ていませんでした。今回、折角出来た1日なので、こちらをじっくり回ってみたいと思い加藤さんにお願いしました。

それと、少し前に雑誌で紹介されていた、日本人女性が作るシャトー・ジンコも、もし知り合いなら、訪問出来るようにお願いしてあったのですが、こちらもOKとの事でした。

朝、小雨模様の中、橋を渡って右岸に入ります。コート・ド・カスティヨンのシャトー・ジンコは10時の約束なので、それまで、まずは再びポムロルのペトリュスあたりから、ル・パンやラフフールあたりをざっと見てみました。

サンテミリオンも少し見てから、コート・ド・カスティヨンのシャトー・ジンコへ向かいます。少し遠くて時間も結構かかりますが、道程、ずっと綺麗な葡萄畑です。所謂、サンテミリオン衛星地区ですが、こちらもなかなか良いですね。

大きな垣根の間の、車1台通れるだけの隙間、そこが入り口でした(判りづらい)。家に入ると、りささんと、旦那さんのマチユーさんが出迎えてくれました。子どもさんが居て、とてもかわいい、小さい子は本当にお人形さんの様。

少しお話しした後、小雨模様ですが、家の周りの畑を見に行きました。家の前と後方の畑の区間を見た後、家に隣接の平屋の醸造施設の建物へ。醸造室の方はタンク1つだけですが、始めたばかりの小さい所は何処かに借りてやる事が多いと思うのですが、自前で醸造していたのですね。それから隣の樽の貯蔵室を見せて貰いました。2016年は4樽(ブルゴーニュの樽を使用との事)だけだそうです。

その後、家に戻って試飲です。ハーフを開けて貰いました(確か有料)。滑らかで豊かなメルローのテイストで、なかなか美味しいのです。後日、思い返してみますと、ロランさんのワインみたいです。

シャトー・ジンコからの帰り、リブルヌの街中のブラッセリーで昼食です。記憶にないサンテミリオンを飲みましたが、結構おいしかったです。

午後の予定、シャトー・クーテット訪問は16時の予定なので、それまでポムロルとサンテミリオンの、記憶に残っているシャトーとか有名なところとかを、各地を回ってみます。

ル・パンは昔訪れた時と建物が全く変わってしまっていて、新しい綺麗な建物になっていた。ラフルールも、以前訪れた時は、大きな農家って感じだったのだけど、こちらも随分変わってしまっていて、立派な建物になっていました。ポムロルの教会で降りて、回りを見学。

有名なところを見た後、多分あまり行く人が居ないと思われる、ポムロルでは、一番外れのド・サルに行きました。ここは敷地からして実に大きい!、右岸のシャトーとはとても思えません。敷地の奥の方に、ラベル通りのおシャトーが有りました。土曜日なので誰も居ないみたいでしたが、メドックの大きなシャトーに比べると、大きさでは全く負けていませんが、あそこまでは手入れが行き届いてはいません。仕方ないですね。

その後、フロンサックに行ってシャトー・ド・ラ・リヴィエールを見に行きました。ここも、広大な敷地と丘を登った所に見事なお城がある、観光地みたいなところ(ホテルもやっているらしい)。一応門が開いていたので入っていって、導入路を延々登って、シャトーまで入っていったのだけど、土曜日だからか誰も居ない。眼下一面に広がるブドウ畑からの風か気持ちよい。

それから、カノン・フロンサックへ、ここも起伏が大きく、丘の上の上の畑、シャトー・カサーニュ・オー・カノン(Cassagne Haut-Canon)を見学。地勢として概ねカノン・フロンサックの方が高いのだそうですが、緩やかにうねる地勢と、眼下一面のブドウ畑が気持ちいいです。

その後サンテミリオンに帰り、元全日本サッカー監督のトリシエさん所有の小さなシャトー、"Sol Beni"と言う所を見学。やはり土曜日で誰も居ないけど、勝手に外から観察。

その後、ナイペルグさんのカノン・ラ・ガフリエールも、オーゾンヌからの並びなので暫し見学、線路の隣なんですねぇ。更に進んで、テルトル・ロートブッフの石垣と畑を左上部にみながら進みます。

サンテミリオンで印象的だったのは、トロロン・モンドがすごく良い場所にあるという事です。初めてサンテミリオンに行ったとき、オーゾンヌから見たパヴィの畑が実に見事で驚いたのですが、裏から見てみるとそのパヴィに連なる山の上です。このエリアの一番高いところに給水塔があってその回りがトロロン・モンドとのことです。

そこに行ってみると、馬鹿デカいクレーンが設置されていまして、なにやら大工事中の模様です。加藤さんの話では、そこにはトロロン・モンドのとても瀟洒な建物があったらしいのですが、現在それをきれいに撤去してあって、なにやら更にすごい建物を作り始めているみたいです。所有者が変わったらしいですが、どんだけ資金が有るんだぁ、って思いますね。

その後、ラ・モンドットの畑も見てみようと、探して車を進めまして、どうやら、ここらあたり、って所に行き着きました。ここらって、トロロン・モンドのすぐ隣ですね。「モンド」が共通しているのは意味がありそうです。シャトーらしき建物は無いのですが、畑の真ん中に住宅らしい建物が有りました。「もしかしたら、ここかぁ?」って、入ってみましたが、誰も居ません。看板も何も出ていません。比較的新しい建物で、綺麗な室内のテーブルに飲みかけの赤ワイン入ったグラスが置いてありました。ナイペルグ伯爵がパーティでも開いていたのかも、、。

この後、シャトー・カノンとか、オーソンヌをまた見たり、まだ時間があったので、結構好きだったラルマンド(Ch. Larmande)を探して行ってみましたが、暫く前に(1991)ラ・モンディアレと言うシャトー・スータールを持っている会社に買われてしまって居るとの事で、シャトーが有った場所には現在は何もなく、回りに建物改装中って感じでした。

そろそろ、時間になりましたので、シャトー・クーテットに訪問。見学と試飲の先客がまだいたので、しばし建物の回りを見学。「アンジュルスと、ボー・セジュール・ベコーの間にあるシャトー」らしいのですが、サンテミリオンでも、このあたりは起伏がかなり激しくて、一概にはどこの隣だからどうとは言えない感じですね。

実は、恥ずかしながらシャトー・クーテットは知りませんでした。もちろん飲んだ事もありませんが、昔からの古い作り手と言う事です。地下セラーの改装中に地中から、何年か憶えていませんが、現存最古のワインが見つかったらしいです。栓がガラスでされていて、密封状態だったので、とても健全そうらしいです。現在の若い所有者は、ビオのかなりこだわった栽培と醸造をやっているらしく、最近の雑誌等では非常に高く評価されているらしいです。

本日は、結構あちらこちら回ったので、疲れました。ホテルは、ボルドー中心部です。

夜は日本人のシェフがボルドーでやっているレストラン"Akashi"に行きました。地元に根付いた一流レストランですね。シャトー・クーテットで買ったワインが手土産です。

食事とのワインには、今日さんざん見て回ったポムロルのシャトー・ルジェにしました。久々に飲みましたが、確か昔飲んだときも印象良かったですが、この日のワインもとても美味しいです。